―エッジからフィジカルへ、AIの適用領域を現実空間へ拡張―

株式会社Konnect-linK、"現場で動くAI"(フィジカルAI)の研究開発を本格始動
株式会社Konnect-linK(本社:東京都千代田区、代表取締役:薦田 賢人)は、子会社「Konnect Frontier Lab」にて、IoTデバイスや産業機械の中で直接動作するAI、いわゆる"フィジカルAI"の研究開発を本格的に開始いたしました。
従来よりKonnect-linKは、オンプレミス環境やエッジデバイスへのAI実装を推進し、クラウドに依存しない、端末側で知覚・判断を行ういわゆるエッジAI領域に取り組んでまいりましたが、この度、フィジカルAIへと拡張した研究開発を本格的に開始いたしました。
本プレスリリースは、当社グループがこれまで1年以上にわたり推進してきた、AI利活用・基盤技術・IoTセンサデバイス等のフィジカル領域との親和性に関する社内研究開発について、その実証および知識統合が完了し、社会実装フェーズへ移行したことを示すものです。
子会社であるKonnect Frontier Labでは、ありとあらゆる知覚/非知覚情報の受信/解釈/判断/出力のプロセスを研究開発し、適切なオリジナルアーキテクチャを構成し、これらをフィジカル媒体(ロボット、産業機械、モビリティ、ドローン、センサデバイス、インフラ設備等)に組み込むことによって、「遠くにあるAI」から「モノの中に宿るAI」を経て、「実空間に作用するAI」へと進化させることを目指します。
これにより、AIが現場の状況を自ら知覚し、瞬時に判断し、ロボットや機械を通じて実空間に直接アクションを返す ― そんな「現場で本当に動くAI」の社会実装を加速してまいります。
また、来期(2027年4月末)までに複数の企業との共同実証実験を予定しており、具体的なユースケースの創出と実運用に向けた検証を進めてまいります。

Konnect-linK 「遠くにあるAI」から「モノの中に宿るAI」を経て、「実空間に作用するAI」へ
背景:何故いま「フィジカルAI」なのか
これまでのAIは、主にデータセンター上で動作し、「考え、答える」存在でした。テキストを読み、画像を解析し、最適な応答を生成する ― しかしその活躍領域は、多くの場合、画面の中に留まっていました。
いま起きている変化は、AIが現実世界を知覚し、現実世界に直接作用するようになるという転換です。AIがカメラを通じて目の前の状況を理解し、センサーから環境を読み取り、その判断結果をロボットや機械の動きとして物理空間に反映する ― これがフィジカルAIです。
この変化は、「現場で何が起きているか」が本質的な価値を持つ領域 ― 製造・物流・建設・医療・介護といった日本の基幹産業 ― において、極めて大きな意味を持ちます。日本は2030年に約700万人の労働力不足に直面すると予測されており ※1、もはや人手の確保だけで現場を維持することは困難です。AIが現場の状況を自ら理解し、機械やロボットを通じて作業の一部を担う ― フィジカルAIの導入は、こうした構造的課題に対する現実的な解となりつつあります。
そして、AIが現実世界に作用するためには、AI自身が現場のすぐそばで動作する必要があります。クラウドを介した処理では、目の前で発生する事象に対して即時に反応することは難しく、機械のリアルタイム制御にも限界があります。フィジカルAIは、その本質において、現場のデバイス上で知覚・判断・制御を完結させることを前提としています。
「画面の中で完結するAIから、現実を動かすAIへ。」
Konnect Frontier Labは、この「AIが現実世界を知覚し、判断し、作用する」という構造を、現場のあらゆる機械・デバイスの中に実装するための基盤技術の研究に取り組んでまいります。
研究の方向性
Konnect Frontier Labでは、AIが現場のデータを知覚し、その場で判断し、実空間にアクションを返すという一連のプロセスを、現場のデバイス上で完結させるための研究開発を推進します。具体的には、以下のような世界の実現を目指します。
・カメラが現場の状況を常時認識し、不良や異常を検知した瞬間に、ライン制御や警告といった物理的アクションを即時に実行する
・産業機械が自身の状態(振動・温度等)を常時把握し、故障の兆候を捉えた時点で、自律的に出力制御および保守通知を行う
・物流ロボットが倉庫内の環境を理解し、状況に応じて最適な経路を自律的に判断し、搬送を実行する
・自律機械が複数センサーから周囲環境を認識し、人や障害物を回避しながら安全に作業を継続する
・作業者の発話や指示を理解した現場機器が、状況に応じた応答および関連機器の制御を行う

Konnect-linK フィジカルAIに係る研究開発の方向性
これらの実現に向けて、コンピュータビジョン(視覚認識)、センサーフュージョン(異種データ統合)、強化学習・模倣学習(行動獲得)、予知保全(異常兆候検知)、自律制御・ロボティクス(物理空間への作用)、生成AIの軽量化(自然言語理解・対話)といった領域を横断し、機械学習および制御技術の基盤研究を推進します。
また、これらの研究成果は、パートナー企業との共同研究および実証実験を通じて検証を重ね、実際の現場環境における社会実装へと段階的に展開してまいります。
当社グループの強み
Konnect-linKグループは、戦略立案から事業開発、システム開発、さらには現場への実装までを一気通貫で推進できる点を強みとしています。
特に、プライム市場上場企業様をはじめとするお客様に対し、AIを単なるツールとしてではなく、現場および基盤システムの中核に組み込むための構築を数多く手がけてきました。データ主権やセキュリティ要件が厳格に求められる環境下でAIを成立させてきた実績とノウハウは、フィジカルAIを現場デバイス上で稼働させる上でも、そのまま活用可能な基盤となります。
また、組み込みアプリケーション開発やIoTデバイス制御の領域において豊富な実績を有する人材が中核を担っており、センサー・カメラ・産業機器から取得したデータを現場のハードウェア上でリアルタイムに処理・制御する技術基盤を備えています。
グループ内において、「フィジカル領域におけるTechの社会実装」を担う研究機関であるKonnect Frontier Labと、戦略立案・AI基盤構築・組み込み実装までを担う株式会社Konnect-linKが連携することで、研究開発から現場実装までを分断することなく接続し、"研究のための研究に終わらない、現場で実際に稼働する成果"の創出を目指します。
事業責任者コメント

株式会社Konnect-linK/株式会社Konnect Frontier Lab 代表取締役CEO 薦田 賢人
株式会社Konnect-linK/株式会社Konnect Frontier Lab 代表取締役CEO 薦田 賢人「AIはついに「画面の中」を飛び出し、現実世界に身体を獲得し始めました。これは、産業構造そのものを書き換える歴史的な転換点だと考えています。
これまでAIは、人間が与えた情報に答えを返す存在でした。しかしフィジカルAIは、AIが自ら現場の状況を見て、感じて、考え、そして機械の動きとして現実世界に応答する技術です。日本の製造現場、物流現場、医療・介護の現場 ― そこに眠る職人技や運用ノウハウと、AIの判断力を結びつける鍵になると確信しています。
私自身、学生時代情報系を学ぶ中で、回路や電子の世界に触れ、電気が電気を制御し、回路として機能することで複雑な挙動が生まれる仕組みに触れたとき、技術が自律的に意思を持つかのように動く世界の可能性に強い衝撃を受けました。その感覚は今も変わらず、本領域に取り組む原点の一つとなっています。
子会社Konnect Frontier Labを起点に、長期視点で研究開発と社会実装にコミットしてまいります。」

株式会社Konnect-linK 上席執行役員CTO/株式会社Konnect Frontier Lab 取締役CTO 村中 祐紀
株式会社Konnect-linK 上席執行役員CTO/株式会社Konnect Frontier Lab 取締役CTO 村中 祐紀「フィジカルAIにおいて本質的に難しいのは、AIに「現実世界を知覚させ、現実世界に作用させる」ことです。クラウド上のAIは、人間が整理した入力に対して答えを返すだけで済みました。しかしフィジカルAIは、ノイズや欠損を含む生のセンサーデータから状況を読み取り、ミリ秒単位で判断し、その判断を物理的な動きへと変換しなければなりません。
画像認識から予知保全、強化学習、生成AIに至るまで、機械学習のあらゆる手法は、これまでクラウドの潤沢な計算資源を前提に発展してきました。それを限られた電力・メモリ・演算リソースの中で、しかも実空間の制約と向き合いながら動かすには、"現場で動くか動かないか"という極めて実用的な基準で技術と向き合う必要があります。
Konnect Frontier Labは、その挑戦に共感していただけるエンジニア・パートナー企業の皆様と共に、新しい領域を切り拓いてまいります。」
ご参考:村中祐紀経歴
・組み込みアプリケーション開発・車載機ファームウェア開発・Webアプリケーション開発など幅広い分野の開発を要件定義、アーキテクチャ策定、実装、運用保守まで一気通貫で実務を推進。
・Web3.0事業開発会社にて、IT部門の立ち上げを実施。数億円規模の開発案件まで拡大しプロダクトの急成長に寄与。
・Konnect-linK / Konnect Frontier Labでは過去の知見を活かし、オンプレミスLLMの基盤構築支援、IoTデバイス制御技術を用いたR&D推進を担当。
会社概要

株式会社Konnect-linK_ロゴ
株式会社Konnect-linK
所在地:東京都千代田区外神田5-2-1 外神田Sビル5階
代表者:代表取締役 薦田 賢人
設立:2022年5月
事業内容:新規事業開発、AI/IT領域の支援、システム開発、経営支援
URL:https://konnect-link.co.jp/