~ 統合ID管理基盤「Tactna」の導入で、ゾンビIDの放置ゼロ化と棚卸業務の約70%効率化、新規アプリ開発コスト約60%削減見込み ~
AIエージェント時代に向けたID領域におけるセキュリティとサービスガバナンスを実現する「Tactna(タクトナ)」を提供するTC3株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:須藤 義人。以下「TC3」)は、バルブ製造をはじめとする各種流体制御機器のグローバルメーカーである株式会社キッツ(本社:東京都港区、取締役 代表執行役社長 河野 誠。以下「キッツ」)が進める外部パートナー向けのデジタルサービス展開を支えるID管理基盤に「Tactna」が採用されたことをお知らせいたします。
本プロジェクトでは、社外アカウントの「ガバナンス強化」、「ID管理業務効率化」、「利用ユーザーの利便性の向上」を実現。製造業における先進的なサプライチェーン向けセキュリティ対策として、業務工数の約70%削減と、新規アプリ追加時の開発コスト約60%削減見込みにつなげました。
キッツでは、サプライヤー・代理店・取引先を含むサプライチェーン全体とのデジタル接点を拡大し、業務効率化と顧客提供価値の向上を進めています。一方で、外部ユーザーが利用するシステムが増えるほど、ID管理の複雑化や放置アカウントによるセキュリティリスクも高まります。そこでキッツは、外部パートナー向けサービスの拡張を支える共通基盤として、ID管理の標準化・自動化に先行して取り組みました。
■ 背景と課題:B2B企業における「サプライチェーン・ゾンビID」の排除
キッツでは、中期的な事業戦略において、サプライヤー・代理店をはじめとする外部パートナーへのタイムリーな情報発信や利便性の高いWebサービスの提供を推進しています。その第一弾として「検査成績書発行システム」の展開を開始しました。その構築に向けて、ID管理領域においては、以下の3点が課題になっていました。
(1)社外ユーザーの異動・退職をキャッチアップできないリスク
(2)複数システム乱立による運用コストとUXの悪化
(3)外部パートナーへの「セキュリティの安心感」の欠如
これらの課題を解決するために起案されたのが「統合ID基盤」プロジェクトです。
「統合ID基盤」を導入することにより、社外ユーザーの情報を正確に把握し、常にIDの鮮度を最新に保つ安全なサプライチェーン環境を構築するため、プラットフォームを横断した一元管理の実現を決定しました。
製造業におけるDXは、社内業務の効率化だけでなく、サプライヤー・代理店・取引先を含むサプライチェーン全体とのつながり方を変える取り組みでもあります。キッツは、外部パートナー向けサービスの拡充を進める中で、利便性とセキュリティを両立する共通ID基盤を整備しました。
■ サプライチェーンセキュリティにおける先進的な取り組み
キッツは、外部組織のアカウント管理を実効性の高いものにするため、TC3が提供するIDライフサイクル管理基盤である「Tactna」を採用し、以下の運用スキームを仕組み化しました。
ユーザー側への権限委譲: ユーザー企業/組織に「管理者」を設置し、ユーザー側が自身でユーザーを追加・変更・削除できる仕組みを実現しました。これにより、キッツ社内の運用負荷を軽減するとともに、ユーザー企業側では利用開始までのリードタイムを短縮し、組織変更や人員の入れ替わりにも迅速に対応できるようになりました。また、不要なアカウントを適切に管理できるようになったことで、セキュリティリスクの低減とガバナンス強化にも寄与しています。
非アクティブアカウントの可視化(ID鮮度管理): 最終ログインから一定期間が経過したアカウントを検知し、自動でアプリの利用を停止。さらに数日後には、アカウントを完全に削除するIDライフサイクル管理の仕組みを実装しました。

■ 主な導入効果とビジネスインパクト
- サプライチェーンの安全性確保:約30%がゾンビIDと可視化。ゾンビIDの放置をゼロ化。社外パートナーの安全な利用環境の整備を実現しました。
- ID管理・ユーザー棚卸業務の効率化:ユーザー自身に権限を与えることでID追加・修正・削除業務の軽減。また、非アクティブアカウントの可視化・通知を一元的な管理ポータルから実施。業務工数の約70%削減を達成しました。
- 新規アプリ追加時の開発コスト削減:共通基盤として仕様を標準化することやTactnaの柔軟なアーキテクチャにより、新規アプリの追加開発コストを約60%削減する見込みがあります。
■ 今後の展望
キッツは今後、構築した統合ID管理基盤を他環境・Javaベースのシステムを含む全社的な外部向けプラットフォームへと適用範囲を拡大し、将来的に10万人規模のユーザー展開を視野に入れています。次期フェーズでは複数アプリケーションへの対応や、タレントマネジメントシステムとの連携などを予定しており、契約開始・終了に応じたアカウントの自動登録・削除によるサプライチェーン・ガバナンスの高度化を目指していきます。
■お客さまのコメント
「外部向けシステムを拡充するにあたり、ID管理の仕組みを最初にきちんと設計しておくことが重要だと考えていました。複数のソリューションを比較検討しましたが、私たちが本当に必要な機能に過不足なくマッチしていたのがTactnaでした。
棚卸業務の自動化によって、以前はアプリごとにバラバラに行っていた作業が一元化され、担当者の工数は体感でも約7割減と明らかに減っています。さらに、定期的なID棚卸とライフサイクル管理が自動化されたことで、利用実態のない外部IDを継続的に検知・整理できるようになり、セキュリティガバナンスの強化と監査対応の効率化にも貢献しています。」
ーITインフラサービス部 ITデジタルプラットフォームグループ グループ長 守屋 仁様
「認証・ID管理は専門性が高く、当社にとって初めて取り組むシステム間連携もありました。Tactnaは、認証・ID管理の各プロセスに、企業ごとの業務ルールや既存システムとの連携処理を柔軟に組み込めるため、当社側のアプリケーション基盤の仕様に合わせた連携を実現できました。TC3様には、連携方式の検討から必要な実装まで対応いただき、社内外の関係者と認識を合わせながら、要件整理からリリースまでスムーズに進めることができました。」
ーITインフラサービス部 ITデジタルプラットフォームグループ 山田 一樹様
■Tactnaについて
Tactnaは、複数サービスの展開、B2Bサービスの展開におけるアイデンティティ領域のコントロール機能を提供するカスタマーエンゲージメントハブです。グローバルの標準に準拠した認証認可機能を内包し、B2Bに必要とされる組織概念の実装が可能です。
また、サービス展開に必要となるユーザー向け、業務向けの管理画面を提供し、柔軟な要件にも対応可能で様々な業態にご利用頂けます。Tactnaを活用することで、セキュアかつユーザー体験の高い機能をスピーディに実装すると同時に、業務効率化を実現することが可能です。
Tactnaについての詳細は以下URLよりご確認ください。
https://tactna.com
■「IT・情シスDXPO 東京’26【夏】」出展のお知らせ
TC3は、2026年8月20日(木)・21日(金)に東京ビッグサイトで開催される「IT・情シスDXPO 東京’26【夏】」に出展します。当日はTactnaのデモに加え、本事例でご紹介した、代理店・サプライヤーなどの外部パートナーのIDライフサイクル管理や、既存システムとの柔軟な連携についてご紹介します。ぜひTC3ブース(小間番号:13-2)へお立ち寄りください。