~脱炭素と環境安全の両立に向け、排ガス中の微量有害物質を可視化~

【2026年8月19日】
「常に新しい技術・知識を求め、真心を持ってお客様に接し、決して立ち止まらずに進み続ける。」を企業理念に、環境調査や品質保証における分析・実験のエキスパート集団である株式会社アサヒテクノリサーチ(代表取締役社長:伴丈 修、本社:広島県大竹市)は、カーボンニュートラルの実現に向けて世界的に導入が進むCO2分離・回収装置において、新たな環境リスクとして懸念される「ニトロソアミン類」の分析サービスを2026年8月19日(水)よりサービスを強化して提供しています。
CO2回収装置では吸収液としてアミン類が使用されることが一般的ですが、このアミン類が排ガス中の窒素酸化物(NOx)と反応することで、微量有害物質であるニトロソアミン類が生成・放出される可能性が指摘されています。
脱炭素技術の普及が進む一方で、CO2を回収する設備の稼働に伴う潜在的な環境影響を適切に評価・管理する重要性が高まっています当社では2年培ってきた排ガス分析技術を活用し、排ガスおよび液相の双方からニトロソアミン類を分析することで、CO2回収設備の安全な運用を支援しています。
本サービスは、現地でのサンプリングから高感度質量分析装置(LC-MS/MS等)による分析、結果の評価までをワンストップで提供するものです。すでに大手重工メーカーや産業ガスメーカーより、CO2回収設備やアミン吸収プロセスに関する分析のご相談を複数いただいています。
■背景
世界的にカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが加速する中、CO2回収・貯留・有効利用(CCUS)の社会実装が進み、火力発電所や製鉄所、セメント工場などでCO2回収設備の導入・実証が活発化しています。一方、CO2回収に広く採用されているアミン吸収法では、運転条件によって排ガス中の窒素酸化物(NOx)とアミン類が反応し、発がん性物質であるニトロソアミン類が生成・放出される可能性が指摘されています。
現時点で国内にはCO2回収設備由来のニトロソアミン類に対する明確な規制はありません。しかし、医薬品分野におけるニトロソアミン問題を契機に、産業界でも「CO2回収設備でも同様のリスクはないのか」と関心が高まりつつあります。当社にも大手重工メーカーや産業ガスメーカーを中心に分析相談が寄せられるなど、安全性評価へのニーズが顕在化しています。
こうした社会的要請を受け、当社は長年培ってきた排ガス測定技術と高度分析技術を融合し、現地でのサンプリングから分析・評価までを一貫して実施できる体制をさらに強化しました。脱炭素技術の普及と環境安全の両立を支える分析パートナーとして、CCUSの健全な社会実装に貢献してまいります。
■特徴
1. 現地サンプリングから分析・評価までのワンストップ対応
ニトロソアミン類は極めて低濃度で存在する可能性があるため、正確な分析結果を得るには、分析装置の性能だけでなく、現地でのサンプリング方法や試料の取り扱いが非常に重要です。当社は、排ガス測定や作業環境測定をはじめとする多様な環境測定で培った経験を生かし、測定対象や設備の運転状況に応じた最適なサンプリングを実施します。現場を理解した技術者が採取から分析、結果の評価まで一貫して対応することで、信頼性の高いデータを提供します。
2. 高感度質量分析装置による微量分析

代表的なニトロソアミン類を対象に、高感度質量分析装置(LC-MS/MS等)を用いた分析に対応しています。微量のニトロソアミン類にも対応可能であり、対象物質や検出下限については、お客様の目的や対象設備に応じて最適な分析条件をご提案します。
3. 排ガス・液相の双方に対応し、海外規格にも柔軟に対応
排ガスと液相(吸収液等)の双方からニトロソアミン類を分析できるため、CO2回収設備の運用状況を多角的に評価できます。また、海外の技術資料・学術論文・分析手法も参考にしながら分析体制を構築しており、海外規格やお客様の管理基準に合わせた分析にも柔軟に対応します。
■アサヒテクノリサーチ 代表取締役社長 伴丈 修のコメント
「脱炭素社会の実現に向けてCCUSの導入は今後さらに加速し、『CO2を回収すればよい』という時代から、『安全性や環境影響まで適切に評価する』ことが求められる時代へ移行していくと考えています。ニトロソアミン類は、発生してから対応するのではなく、発生の有無を確認し、現状を把握しておくことが重要な物質です。脱炭素の推進と環境安全は、どちらか一方ではなく両立すべきものです。当社は、分析という客観的なデータを通じて、お客様が安心してCCUS技術を導入・運用できる環境づくりを支援してまいります。今後も環境分析の専門企業として、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。」
アサヒテクノリサーチについて
代表者:代表取締役社長 伴丈 修
設立:1989年5月
所在地:広島県大竹市晴海2丁目10-54
企業URL:https://agi-atr.com/
事業内容:環境測定・分析(水質、土壌、廃棄物、アスベスト)、医薬品製造用水の品質試験、品質調査(RoHS・ELV、材料分析)、技術開発