審査官認定の類語辞書「類語シソーラス拡張」により、査読に必要な確認件数は従来の1/3以下に

審査実務に根ざした知見によるサービス強化を
パテント・インテグレーション株式会社(本社:東京都、Founder CEO・弁理士:大瀬 佳之)は、2024年5月27日に、特許情報サービス事業者として日本初(※1)となるAIエージェント(※2)を搭載した特許読解支援アシスタント「サマリア」を提供しております。
(※1 国内で特許・実用新案を対象に提供されている特許情報サービス25サービスを対象としたWeb調査。2024年5月27日時点の当初調査に加え、2026年9月8日時点で継続調査を実施。当社調べ)
(※2 拒絶対応を支援する「拒絶支援ワークフロー機能」において、ワークフロー型AIエージェントとして提供)
この度、2024年度特許検索競技大会アドバンストコースの過去問を用いた検証において、電気・機械・化学医薬の全3分野で正解特許の取りこぼしゼロ(再現率100%)を達成しました。上位30件を確認するだけで全分野が100%に到達し、確認に必要な件数は前回検証の1/3以下に圧縮されています。
この結果を支えたのは、拒絶理由通知書10万件以上から審査官の認定事例を抽出した類語辞書「類語シソーラス拡張」です。

今回の検証結果
検証の背景:前回残っていた課題
当社は2026年2月、同じ過去問を用いた第1弾ベンチマークを公開していました。電気分野では受験者トップクラスを上回った一方、機械・化学医薬分野では母集団を2,000件規模まで広げても、正解特許の一部(機械8件中7件、化学医薬14件中12件)にしか到達できない課題が残っていました。母集団を大きくしても解消しない種類の取りこぼしであったことが、当時の分析で示されていました。
今回の検証内容
今回は、検索式作成の段階に「審査実務の語彙」を持ち込みました。過去の拒絶理由通知書10万件以上を解析し、審査官が引用文献を読み込んだうえで「相当する」と認定した用語・概念のペアを抽出した類語辞書―「類語シソーラス拡張」―を検索式の拡張に適用し、生成した検索集合に対して既存のAIスクリーニング機能による1次スクリーニングを行いました。各分野の問題文をそのまま入力する以外、人手による調整は行っていません。

今回の試み:語彙の強化
結果:3分野すべてで再現率100%
検索集合の段階で、電気4/4件、機械8/8件、化学・医薬14/14件と、正解特許26件すべてを捕捉しました。前回2,000件規模の母集団でも届かなかった機械・化学医薬分野の取りこぼしが、母集団を増やすことなく解消しています。
1次スクリーニング後は、上位30件を確認するだけで3分野すべてが再現率100%に到達しました。前回は上位100件を確認しても機械87.5%・化学医薬85.7%にとどまっていたため、確認に必要な件数は1/3以下になりました。
また、1件あたりの査読時間を3分と仮定すると、査読に要する時間は従来運用(上位100件・約5時間)から新しい運用(上位30件・約1.5時間)へ、約7割削減される計算になります。
第1弾との比較(再現率100%に到達するために必要な件数)は次のグラフのとおりです。

類語シソーラス拡張搭載前との調査結果比較
不足していたのは母集団の大きさではなく、検索式の語彙でした。件数を増やしても届かなかった漏れは、審査官の認定事例に基づく語彙で検索式を組み直すことによって解消しています。
なぜ効いたのか
検索式作成の段階だけで、上位100件ベースの再現率は電気100%・機械87.5%・化学医薬100%に達し、前回のスクリーニング適用後の水準と同等以上になりました。従来スクリーニングが担っていた「再現率の底上げ」の相当部分を、検索式作成の段階で先取りできたことになります。
1次スクリーニングの役割も変化しました。前回は「再現率を上げる手段」でしたが、今回は「確認件数を絞り込む手段」として機能しています。機械分野では、キーワード・分類ベースのスコアでは上位に来なかった文献が集合順位382位から査読順位23位まで上昇し、全件把握に必要な確認件数は16.6倍に圧縮されました。
また、再現率と適合率は通常トレードオフの関係にありますが、母集団を大きく取る必要が減ったことで、今回は両方が改善しています。
類語シソーラス拡張について
「類語シソーラス拡張」は、過去の拒絶理由通知書10万件以上から、審査官が本願発明と引用文献それぞれの用語・概念を対応するものと認定した事例を抽出し、調査時の類語辞書として整備した機能です。統計的な共起関係ではなく、審査という実務の場で現に成立した言い換えを根拠にしている点が特徴です。
本機能は、調査支援ツールでの調査観点作成時をはじめ、対比支援機能によるノイズスクリーニング・クリアランス調査・無効資料調査・先行技術調査やクレームチャートでの対比時など、サマリアの複数の機能において、特別な操作なしで自動的に適用されます。
このうち、調査支援ツール(技術顧問・角渕由英 氏監修)では、上流工程である「語彙」を強化します。調査観点の作成時に選んだ類似事例は、その後の検索要素作成や文献評価、スクリーニングの工程までそのまま引き継がれ、調査観点から実行までの一連の流れの中で効果を発揮します。
詳細はサマリア公式ページの以下のマニュアルページでもご紹介しています。
■サマリア利用マニュアル「類語シソーラス拡張」
留意事項
本結果は3分野・正解特許計26件を対象としたものであり、統計的な有意性を主張する規模ではありません。母集団の総件数は未取得のため、適合率はすべて上位N件をヒットリストとした場合の値です。拒絶理由通知書の蓄積が薄い技術分野で同様の効果が得られるかは、本ベンチマークからは判断できません。
パテント・インテグレーション株式会社について
当社は、知財情報サービスを提供する企業です。
当社の独創的な取り組みは、公益財団法人りそな中小企業振興財団と日刊工業新聞社が主催、中小企業基盤整備機構と経済産業省中小企業庁が後援する「第37回中小企業優秀新技術・新製品賞・優良賞」、特許庁主催の第4回 IPBASE AWARDSを受賞しており、様々な団体様から広く御評価頂いております。
また、当社では、経済産業省のグレーゾーン解消制度等を活用した事前確認を実施しており、知財情報サービスベンダーとして、法令遵守の姿勢を一貫して大切にしております。
知財情報サービス事業者の中でも、グレーゾーン解消制度を適切に活用している事業者は、弊社を含めてごく少数にとどまっています。ツールや事業者をご選定される際には、こうした取り組みもあわせてご考慮いただけますと幸いです。
【主な受賞歴】
・2025年 第27回 中小企業優秀新技術・新製品賞 優良賞受賞
公益財団法人りそな中小企業振興財団、日刊工業新聞社主催
中小企業基盤整備機構と経済産業省中小企業庁後援
・2023年 第4回 IP BASE AWARDエコシステム部門 奨励賞受賞
特許庁主催
代表取締役CEOの大瀬佳之は情報サービス領域に精通した弁理士かつAIエンジニアです。生成AI利活用に関する新たなアイデアの発明創出から実装、サービス提供まで一貫して行う独自のアプローチで、知財業界に新風を吹き込んで参ります。
また、Udemyにて「特許の書き方講座」「特許の読み方講座」などの実務家向けの有益なオンライン講座を提供しています。以下のクーポンよりご購入頂くと割引価格にてご購入いただけます(なお、Udemy for Businessに契約されている会社の従業員は無料でご視聴頂けます)。
- 特許の書き方講座(受講者数 3,259人, 評価 4.2/5.0(636件の評価), 2026/09/05現在)
- - 割引クーポン【特許の書き方講座】
- 特許の読み方講座(受講者数 1,081人, 評価 4.1/5.0(236件の評価), 2026/09/05現在)
- - 割引クーポン【特許の読み方講座】
提供する情報サービス
- サマリアAI駆動の高品質特許サマリ作成 https://patent-i.com/summaria
- パテント・インテグレーション統合特許検索・分析ソリューション https://patent-i.com/
- パテント・インテグレーション・レポート無料の特許レポートサービス https://patent-i.com/report/
- ブランドテラス商標情報提供サービス https://patent-i.com/tm/
未来へのコミットメント
知財の現場で生成AIをどう活かすか、その答えはまだ誰も出し切れていないと私たちは感じています。
汎用的な生成AIだけでは、専門性の高い知財情報をきちんと扱い、実務で本当に使えるアウトプットにたどり着くのが難しい場面にもよく出会います。乗り越えるべき技術的な壁は、今もそこかしこに残っています。
それでも私たちは、こうした難しさに真摯に向き合い、実務家の声に耳を傾けながら研究開発と機能強化を重ね、知財業界に本当に役立つサービスを追求してきました。
今回、審査実務に根ざした知見の効果を、特許検索競技大会のベンチマークという客観的な形で確かめられたのも、実務家の声に耳を傾け続けてきたからこそだと思っています。これからも、審査実務に根ざした知見をサービスづくりに活かし、特許調査機能の強化を進めてまいります。
調査の現場で実際に困っていることを起点に機能を広げながら、これまでの分析・明細書作成・権利化支援に加えて、発明者の方々の業務支援にまで手を伸ばし、知財業務全体でより実務に即したAI活用を実現していきます。
また、強みを持つ各種サービスとの連携を積極的に進めることで、より実践的で価値のある業務環境の提供につなげていきたいと考えています。
生成AIの可能性を引き出しながら、「効率化」と「判断の質の向上」の両方を諦めない。
そんな歩みを、これからも皆さまの実務に寄り添いながら、一歩ずつ続けていきます。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
【お問い合わせフォーム】
https://patent-i.com/ja/contact/

特許業務支援AIアシスタント「サマリア」
パテント・インテグレーション株式会社
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パテント・インテグレーション株式会社
東京都千代田区九段南1-5-6りそな九段ビル5階
電話番号:050(3000)6561
◆ 統合特許サービス パテント・インテグレーション
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◆ 技術レポートサービス パテント・インテグレーション レポート
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◆ YouTubeチャンネル
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□メールでのお問い合わせ:
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