
株式会社Kotobito(代表取締役社長:石島知)と株式会社NTT DXパートナー(代表取締役社長:阿部隆)は、長野県茅野市と協業し、首都圏企業と地域産業を「仕事」でつなぐ事業共創プログラムを2026年7月17日に始動します。300社以上が参画する日本最大級の睡眠課題解決企業間コミュニティ「ZAKONE」などを通じて首都圏企業を地域に呼び込み、茅野駅前の共創ラウンジ「8Peaks living」を舞台に、医療・農業・観光・製造業といった地域の課題と首都圏企業のソリューションを結びつけます。2027年3月末までに、複数件の試験的協業や事業化をめざします。
1.背景
八ヶ岳・諏訪エリアは、首都圏企業の進出や二拠点居住の広がり、新たな拠点の創出により、首都圏からの注目が年々高まっています。豊かな自然環境とものづくりの伝統、そして都心からのアクセスのよさが、多くの企業や個人を惹きつけています。
その一方で、地域には担い手不足や事業承継、販路開拓、新規事業の創出といった複合的な課題が積み重なっています。これらは、ひとつの企業や行政だけで解決できるものではなく、地域全体で向き合うべきテーマです。
地域には意欲ある事業者が数多くおり、首都圏企業の側にも地域と関わりたいという関心があります。しかし、両者を継続的な「仕事」として結びつける仕組みが十分に整っておらず、せっかくの出会いが一度きりの交流や単発のイベントで終わってしまうことも少なくありません。本プログラムは、この構造的な課題に正面から向き合い、地域と都市が継続的に協働し、新しい「仕事」が生まれ続ける状態をつくることをめざします。
2.本プログラムの概要
本プログラムでは、Kotobitoが地域コーディネートとプログラム設計・伴走支援を担う主幹・統括として、NTT DXパートナーが首都圏企業ネットワークの構築や産業創出の知見提供を担う協業パートナーとして連携します。
本プログラムのポイントは、Kotobito自身が八ヶ岳・諏訪エリアの地域企業であり、地域の文化・言語を理解したうえで地域事業者とともにプロデュースに取り組む点です。地域企業に対して、首都圏企業の関心やニーズを地域の文脈に「翻訳・編集」して橋渡しします。これにより、首都圏企業にとっても地域企業との連携がしやすくなります。双方の言語と文脈をていねいにつなぐことで、これまで散発的になりがちだった都市と地域の関わりを、継続的な「仕事」へと育てていきます。
拠点となる「8Peaks living」は茅野駅前の商業施設ベルビア内にあり、首都圏からのアクセスが容易です。首都圏企業が継続的に訪れ、地域企業と対話や実証を重ねる場とすることで、駅前のにぎわい創出・活性化にも貢献していきます。
3.本プログラムの特長
(1)「8Peaks living」を舞台にした体験型産業交流
茅野駅前の共創ラウンジ「8Peaks living」を、首都圏企業が最初に訪れる本プログラムの主要拠点とします。館内には睡眠・ウェルネスをテーマとした体験スペース「NAP ROOM」を整備し、高地リゾートである茅野市のウェルネス環境を、首都圏企業が実際に体験・検証する場として機能させます。滞在にあたっては地域の宿泊施設をご利用いただくことで、企業の来訪が地域内の交流や経済の循環につながる仕組みとします。こうした体験を通じて、感情的な共感にもとづく継続的な関係づくりをめざします。

NAP ROOMイメージ
(2)2つの入口で多様な首都圏企業にアプローチ
本事業では、テーマ設定型と課題起点型の2つのアプローチで企業の参加を促進します。テーマ設定型では、睡眠・ウェルネスに共感する首都圏企業との接点を形成し、300社以上が参画する睡眠課題解決企業間コミュニティ「ZAKONE」の企業ネットワークを生かします。一方、課題起点型では、茅野市内の事業者が抱える医療・農業・観光・製造業における具体的な課題を起点に、解決策を持つ首都圏企業とのマッチングを進めます。これにより、さまざまな産業背景を持つ首都圏企業からのアプローチが可能になります。
(3)実現化まで伴走する4ステップサポート体制
首都圏企業と地域企業のマッチング後は、単なる紹介に留まらず、実際の協業実現まで支援します。「課題の構造化→マッチング設計→試験的協業(PoC)→出口設計(次年度事業化への展開)」という4つのステップにおいて、Kotobito とNTT DXパートナーが一体となって地域企業と首都圏企業の双方をサポートすることで、マッチングの質を担保します。
(4)地域に根差した、多様な協業のかたち
本プログラムがめざすのは、急成長や規模の拡大だけをゴールとする事業づくりではありません。事業を大きくスケールさせていくことも一つの選択肢としながら、その土地の課題や、地域だからこそできることに根ざした協業を、文化や風土とともに着実に育てていくことを大切にします。まず多くの入口となるのは、地域企業と首都圏企業による業務提携や協業プロジェクトといった、既存の事業をつなぐ取り組みです。そこから関係が深まるなかで、両者による新たな法人の設立や、NPO・一般社団法人・コンソーシアムといった組織づくり、さらには法人の形にとらわれない地域の取り組みまで、テーマや段階に応じてさまざまなかたちが生まれていきます。地域とともに長く続いていくことや、そこで暮らす人・関わる人にとっての手応えや豊かさを大切にしながら、その土地ならではの価値を生み出していきます。
4.地域パートナー
本プログラムには、各分野を代表する地域の事業者・団体が「地域パートナー」として参画します。それぞれの現場感覚と首都圏企業の知見・技術を掛け合わせ、分野ごとの課題解決に取り組みます。あわせて、ここに挙げる分野にとどまらず、地域の必要に応じて今後もパートナーを広げていく予定です。また、実際の地域課題は一つの業界だけで完結するものではないため、医療と観光、農業と製造業といった分野を横断した連携にも柔軟に対応していきます。
・諏訪中央病院(院長 佐藤泰吾)── 医療分野
「医療人材の不足や地域医療の連携は、当院だけでなく地域全体で支えていくべき課題です。民間企業の知見や技術を地域医療の現場に取り入れる試みに、地域パートナーとして積極的に協力してまいります」
・茅野経営塾(会長 若御子雅英)── 製造業分野
「地域のものづくりを次の世代へつなぐには、人材の確保や新しい事業の芽が欠かせません。地域の経営者が首都圏企業や海外の人材・技術と出会うことは、大きな力になります。地域ぐるみでこの取り組みを後押ししていきます」
・信州ちの就農LABO(代表 鈴木紘平)── 農業分野
「労働力の不足や高付加価値化は、中山間地の農業に共通する課題です。新規就農者の育成とあわせ、首都圏企業の技術と地域の農業が出会う場として本プログラムを生かし、農業の新たな可能性を切り拓いていきたいと考えています」
・株式会社8Peaks family(取締役・オーナー 矢崎高広)── 観光分野
「地域の自然や暮らしそのものが、茅野の魅力です。観光やインバウンドの視点から地域資源を編み直し、訪れる人と地域がともに楽しめる関係を育てていきたい。この取り組みを、地域の新しい交流の入口にしていきます」
あわせて、諏訪信用金庫やクラウドファンディング事業者などとの連携により、課題の抽出から事業化・資金調達までを一体的に支えます。
5.関係者コメント
茅野市長 今井敦
「茅野市は第6次総合計画で『幸せを実現できるまち』を掲げ、『交流』をまちづくりのキーワードとしています。本プログラムを通じて、首都圏の企業と地域の事業者が一過性ではなく『仕事』で継続的につながることで、茅野ならではの資源を生かした新たな事業が次々と生まれ、『交流』が活発になることを期待しています。市としても両社の取り組みを後押ししてまいります」
株式会社Kotobito 代表取締役社長 石島知
「茅野市には、力のある地域事業者と、新しい挑戦を後押しする土壌があります。首都圏企業との出会いを一過性で終わらせず、地域に根ざした仕事として実を結ぶまで伴走することが私たちの役割です。地域で積み重ねてきた実践と、NTT DXパートナーの広範なネットワークを掛け合わせ、茅野ならではの新しいつながりを生み出していきます」
株式会社NTT DXパートナー Director 尾形哲平
「睡眠とウェルネスは、すべての人の暮らしと活力を支える共通の基盤です。ZAKONE(300社以上)に参画する多業種の企業の皆さまとともに、茅野という地域の現場で実証に取り組めること、それ自体が首都圏企業にとって次の事業を試し、つくる場所になると考えています。茅野市ならではの『睡眠×地域資源』モデルが実を結ぶよう、NTT DXパートナーとして地域の皆さまと手を携えて取り組んでまいります」
6.スケジュール・目標
実施期間:2026年7月17日 ~ 2027年3月末
来訪企業50社以上、マッチング5件以上、年度内PoC 1件以上、事業化累計3件以上、関係人口500人を目標としています。
▼会社概要
・株式会社Kotobito:長野県茅野市ちの3502-1 ベルビア1F 8Peaks living225 代表取締役社長 石島知 2024年11月設立
・株式会社NTT DXパートナー:東京都新宿区西新宿3-19-2 NTT東日本本社ビル9F 2022年1月設立(NTT東日本子会社)