朝の「できた!」で育む子どもの自己肯定感 ~咀嚼を意識した朝ごはんと歯みがきを通じて、子どもたちの“小さな成功体験”を応援~
日本ケロッグ合同会社(本社:東京都千代田区、代表職務執行者社長:中村勇司、以下ケロッグ)とライオン株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役兼社長執行役員:竹森征之、以下ライオン)は、認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ(事業所:東京都渋谷区、理事長:三島理恵、以下むすびえ)協力のもと、7月23日(木)に渋谷区SDGs協会にて、「咀嚼を意識した朝ごはん」と「歯みがき」の習慣を通じて、子どもたちの“朝の小さな成功体験”を応援する「朝のカミカミ・ピカピカ習慣」体験イベントを開催しました。

左から、トニー・ザ・タイガー/静岡県立大学 桑野稔子教授/ケロッグ 山路真由/ライオン 高橋典子様/むすびえ 小山秀幸様/ライオンちゃん
本イベント実施の背景には、日本の子どもたちにおける自己肯定感の低さという課題があります。こども家庭庁の調査によると、「今の自分が好き」と答えた子どもの割合は2割に満たず、他国と比べても自己肯定感が低い傾向にあることが示されています。その背景の一つとして、「自分でできた」という実感を伴う成功体験の不足が指摘されています。

放課後NPOアフタースクール「日本の子ども・若者の幸福度と自己肯定感~データで見る現状と課題~」(データ:こども家庭庁「我が国と諸外国のこどもと若者の意識に関する調査(令和5年度)」)
これまで、ケロッグは「毎日朝ごはんプロジェクト」、ライオンは「おくちからだプロジェクト」を通じて、むすびえの協力のもと、子どもたちのウェルビーイング向上に取り組んできました。朝ごはんや歯みがきは、子どもたちが毎日、自分のために主体的に取り組むことができる身近な習慣です。こうした日々の一つひとつの小さな「できた!」という成功体験の積み重ねが、やがて子どもたちの自信となり、自己肯定感を育むきっかけになれば――そのような想いから、今回のイベントを開催しました。
イベント当日は、ケロッグ、ライオン、むすびえに加え、栄養教育学を専門とする静岡県立大学 食品栄養科学部栄養生命科学科の桑野稔子教授を迎えたトークセッションを実施しました。その後、子どもたちに向けて、ケロッグおよびライオンによる「衛生講座」、「噛もっと体験」、「食育講座」、「Myシリアル作り」、「歯みがき講座」、「デコ歯ブラシ工作」などの一連の体験プログラムを実施しました。
本プログラムには、会場となった渋谷区SDGs協会が実施する渋谷センター街こども食堂に通う子どもたち23名に参加いただき、朝ごはん、咀嚼、歯みがきの大切さを楽しみながら学ぶ姿が見られました。参加者からは、「朝ごはんをよく噛んで食べることを心がけようと思いました!」や「歯みがきは夜しかできていないときもあるので、これからは毎回しっかりみがきたいです!」など、学びを実感する声が寄せられました。また、ケロッグのキャラクター「トニー・ザ・タイガー」やライオンのキャラクター「ライオンちゃん」も登場し、子どもたちにエールを送るなど、会場は子どもたちの笑顔と活気に包まれました。
イベントの詳細は、以下をご覧ください。
■オープニングトークの概要
オープニングでは、「朝の習慣」をテーマに、ケロッグ マーケティング本部PRマネージャー 山路真由、ライオン コーポレートサポート部 高橋典子様、むすびえ 企業・団体との協働事業 ディレクター 小山秀幸様、静岡県立大学 食品栄養科学部栄養生命科学科の桑野稔子教授によるトークセッションを実施しました。
本セッションでは、日本の子どもたちに見られる自己肯定感の低さと、その背景の一つとして指摘される成功体験不足をはじめ、咀嚼を意識した食習慣や歯みがき習慣の大切さ、共食、そして安心できる居場所づくりの重要性などについて語られました。

子どもたちの自己肯定感を育む朝の習慣について紹介する中で、桑野教授は朝ごはんで「よく噛んで食べること」の重要性について解説しました。「皆さんが思っている以上に、よく噛んで食べることはとても重要です」と述べ、自身が実施した日本の未就学児を対象とした調査では、食事中にあまり噛まない子どもは、よく噛む子どもと比べて問題行動のリスクが約3.25倍高い傾向が見られたことや、小学5年生を対象にした別の研究者の調査では、あまり噛まない子どもほど、多くのストレスを抱える傾向があることを紹介しました。

1)桑野稔子 他「日本の未就学児における行動特性と食態度との関連:横断的研究」『J Nutr Sci Vitaminol 』(2025年)
2)佐々木晶世ほか「28日間のガム咀嚼が小学生のストレスに与える影響」『日本健康医学会雑誌』23巻1号,pp.10-17
また、東京医科歯科大学(現東京科学大学)の研究を取り上げ、「成長期にしっかり噛む刺激がないと、あごや咀嚼筋の成長を抑制するだけでなく、記憶や学習の機能に悪影響を及ぼす可能性も示唆されています」と解説しました。
さらに、現代の食生活における「咀嚼回数の減少」が課題となっていることにも言及。戦前には約1,400回だった1食あたりの咀嚼回数が、現代では半分以下の約600回にまで激減している現状を紹介しました。この背景には、柔らかく加工された食品が増え、噛まなくても食べられる食事の増加があると説明。その上で、「しっかりと自分自身で、噛み応えのある食材の選定や、噛み応えのある調理法を工夫することがとても大切」と強調しました。「咀嚼回数ランク表」を用いながら、シリアルが100回以上噛む食品として最上位のランク10に位置づけられていることを紹介し、シリアルが咀嚼回数を増やす有効な食材の一つであると説明しました。

佐々木晶世他「28日間のガム咀嚼が小学生のストレスに与える影響」『日本健康医学会雑誌』23巻1号,pp.10-17(2014年)

和洋女子大学 柳沢幸江、ロッテ(株)、キューピー(株)「咀嚼回数ランク表」(2022年)
さらに、誰かと一緒に食卓を囲む「共食」の重要性についても言及し、「特に朝食の共食は、子どものメンタルヘルスに良い影響を与える可能性
があります」と自身の研究結果をもとに説明しました。あわせて、共食が毎日の子どもに比べ、週1回未満の子どもは、メンタル面の課題が4.79倍であると説明しました。
「安心できる相手と一緒に朝食をとることは、子どものメンタルヘルスに良い影響を及ぼします」と解説しました。

桑野稔子 他「日本の小学生における家族との食事とメンタルヘルスの問題との関連:横断的研究」『Int. J. Environ. Res. Public Health』
続いて、むすびえの小山様は、「『自分でできた!』という毎日の習慣の積み重ねは、子どもたちが自信をつけるための大切なステップだと、私たちも強く感じています。そして、その自信をさらに大きく育む鍵となるのが、『周りの大人の存在』と『安心できる居場所』だと考えています」とコメント。
さらに、「こども家庭庁の調査では、安心して過ごせる『居場所』が多い子どもほど、自己肯定感やチャレンジ精神などに関する自己認識が前向きになる傾向が示されています。子どもたちにとって、ありのままの自分でいられる場所や、自分を受け止めてくれる人とのつながりは、健やかな成長を支える大切な要素だと考えられます」と説明しました。
また、「むすびえが実施した調査では、こども食堂に行ったことがある子どもは、行ったことがない子どもと比べて、地域を『自分の居場所』と感じる傾向が見られました。こども食堂は食事をする場所であると同時に、子どもたちにとって安心して過ごせる場所としても受け止められていることがうかがえます。私たちも全国の現場で、子どもたちが自然体で過ごし、何度も足を運んでくれる姿を目にしています」と語りました。

むすびえ「2024年10月子どもを対象にしたこども食堂の参加者・非参加者調査(調査対象:2024年4月以降にこども食堂を利用したことがある小学校1年生から中学校3年生までの子ども1,000人。調査は保護者を通じて実施し、保護者1人につき子ども1人分について回答)
さらに、「『地域に悩みを相談できる人がいると思うか』を尋ねたところ、こども食堂参加者の約7割が「いる」と回答しています。居場所があるということは、単にその場所があるだけではありません。そこにいる大人や地域の方とのつながりが生まれ、『困ったときに頼れる』『話を聞いてくれる人がいる』という安心感にもつながっていきます。こうした結果からも、『できたね』と認めてもらえる経験や、安心できる居場所、そしてさまざまな人との交流が、子どもたちの自己肯定感を支える大切な要素になっているのではないかと考えます」と述べました。

むすびえ「子どもを対象にしたこども食堂の参加者・非参加者調査」
最後に、「こども食堂は、子どもたちの自己肯定感を支える『安心できる居場所』の一つになっていると考えています。むすびえは、そのこども食堂があちこちにある状態、すべての小学校区に1箇所以上ある状態の実現を目指しています。子どもたちが安心できる居場所で、毎日の小さな『できた!』を積み重ねられるよう、これからもこども食堂を応援していきたいと思います」と締めくくりました。

■子どもたちの体験イベント概要
1.衛生講座&噛もっと体験
体験イベントの冒頭では、ライオンによる「衛生講座」と「噛もっと体験」を実施しました。まず、食事の前に手を清潔に保つことの重要性について説明し、子どもたちにウェットシートを使った手指の洗い方を実践してもらいました。続いて、ライオンの噛む力をチェックする「噛もっと!ガム」を用いて、現在の自身の噛む力を認識してもらう機会を設けました。
子どもたちは、2色のガムを重ねて口に入れ、40回噛んだ後の色の混ざり具合を確認することで、自分が思っている以上にしっかり噛めていなかったことに驚く様子などが見られました。自身の噛む力を可視化して認識することで、しっかり噛むことの大切さに気づく貴重な機会となりました。

2.食育講座&Myシリアルづくり
続いて実施したケロッグの食育プログラムでは、トニー・ザ・タイガーやココくんが登場する動画を通じて、朝食の大切さや栄養バランスについて学びました。朝食をとることの重要性や栄養に関する理解を深めた後、会場に設置されたケロッグのシリアルディスペンサーから好きなシリアルを選び、牛乳やヨーグルトと組み合わせて、自分だけの「Myシリアル」を完成させました。その後、先の講座で学んだ咀嚼を意識しながら、よく噛んでシリアルを味わいました。
自ら選び、自ら作り、咀嚼を意識して食べるという一連の体験を通じて、朝食習慣の大切さと、しっかり噛んで食べることの重要性を改めて実感する機会となりました。


3.歯みがき講座&デコ歯ブラシ工作
イベントの最後には、ライオンによる「歯みがき講座」と「デコ歯ブラシ工作」を実施しました。歯みがき講座では、お口の健康を守るための基礎知識や歯みがきの大切さについて学んだ後、自分だけのオリジナル歯ブラシを作る「デコ歯ブラシ工作」に挑戦。子どもたちは、シールや装飾パーツを前に「どれにしようかな?」と目を輝かせながらデザインを考え、それぞれの個性が詰まった一本を作り上げました。完成した歯ブラシを嬉しそうに掲げたり、友達同士で見せ合ったりする姿も見られました。
学びの時間と、自分だけの歯ブラシづくりという体験を通じて、歯みがきをより身近で前向きな習慣として感じてもらう機会となりました。お気に入りの歯ブラシとともに、子どもたちは毎日の“ピカピカ習慣”への第一歩を踏み出しました。


■登壇者コメント
●日本ケロッグ合同会社 山路真由
「日本ケロッグでは、朝食シリアルのパイオニアとして培ってきた知見を生かし、むすびえ様のご協力のもと、『ケロッグ 毎日朝ごはんプロジェクト』を通じて、子どもたちの朝食習慣の定着や共食機会の創出を支援してまいりました。今回、ライオン様とのコラボレーションにより、朝食をとることに加え、『よく噛んで食べる』『食後に歯をみがく』という一連の朝の習慣を、子どもたちが楽しみながら学び、一つひとつの『できた!』を積み重ねる機会をお届けできたことを大変うれしく思います。こうした毎日の小さな成功体験が、子どもたちの自信や前向きな気持ちにつながることを願っています。今後も、子どもたちの心身のウェルビーイングに貢献する取り組みを推進してまいります」
●ライオン株式会社 高橋典子様
「ライオンは1891年の創業以来、より良い習慣づくりを通じて人々のくらしに寄り添ってきました。中でも、歯みがきや手洗いなどの習慣は、子どもたち自身が「自分のためにできること」として主体的に取り組みやすく、小さな『できた!』を積み重ねやすいと考えています。そこで、「おくちからだプロジェクト」によるオーラルヘルスケア講座や手の衛生講座に加え、食に関わる企業様の栄養講座とも連携し、食べる前の手洗いから食べた後の歯みがきまで、一連の生活習慣を楽しく体験できるプログラムを提供してまいりました。
今回、ケロッグ様とご一緒することで、「噛むことの重要性」という新たな視点を加えたプログラムを実施できたことを大変うれしく思っております。こうした身近な習慣の一つひとつが、子どもたちの「自分でできた」という実感や自信につながり、将来にわたって健康で前向きに暮らしていく土台になることを願っています。今後も、さまざまなパートナーと連携しながら、より良い習慣づくりで子どもたちの健やかな未来に貢献してまいります」
●むすびえ 小山秀幸様
「私たちは、『誰も取りこぼさない社会の実現』に向け、こども食堂を通じて、子どもたちへの食の支援にとどまらず、多様な体験機会の創出や大人と関わる機会の提供、そして安心して過ごせる居場所づくりを推進しています。今回、日頃よりこども食堂の支援にご協力いただいている日本ケロッグ様とライオン様が、こども食堂での取り組みをきっかけに、異業種の垣根を越えて子どもたちのウェルビーイング向上に向けたコラボレーションを実現し、本イベントを開催いただけたことを大変うれしく思います。同時に、このように民間企業の皆様が手を取り合い、子どもたちの明るい未来の実現に向けて力を尽くしてくださっていることに、改めて心より感謝申し上げます。今後も、さまざまな活動をご一緒する中で、子どもたちが笑顔で安心して暮らせる環境づくりをともに推進していければ幸いです。2025年度には、安心できる居場所=こども食堂は12,000箇所を超えました。むすびえは、そのこども食堂があちこちにある状態、すべての小学校区に1箇所以上ある状態の実現を目指してまいりたいと思います」
●静岡県立大学 食品栄養科学部栄養生命科学科 桑野稔子教授
「子どもたちの健やかな成長には、よく噛んで食べることや、栄養のバランス、毎日の生活習慣を整えることが重要です。しかし、そうした知識を伝えるだけでなく、実際に体験し、自ら実践する機会を設けることもそれ以上に大切だと考えています。
今回のイベントでは、ケロッグ様が推進されている朝食摂取推進・食育活動と、ライオン様が取り組まれているオーラルヘルスケア活動が一つのプログラムとしてつながることで、子どもたちが朝の習慣を総合的に学べる機会になっていたと感じました。朝ごはんをよく噛んで食べること、そして歯をみがくことは、本来、すべてつながっている行動です。
子どもたちが楽しみながら学び、自ら実践する姿も多く見られました。このような体験が、健康づくりにとどまらず、自信や主体性を育むきっかけになることを期待しています」
【マース インコーポレイテッドについて】
マース インコーポレイテッドは、「私たちが望む明日の世界は、今日の私たちのビジネスへの取り組み方から始まる」という使命(Purpose)の下、事業を展開しています。
マースとケラノバの2025年の売上高を合算すると、売上高650億ドル超の家族経営の企業で、17万人の従業員(アソシエイト)を擁しています。多様なポートフォリオには、世界中のペットに提供されるペットケア製品や獣医療サービスが含まれ、また高品質なスナック(菓子)および食品は、毎日何百万人もの人々に喜びを届けています。
ロイヤルカナン(R)、ペディグリー(R)、カルカン(R)/WHISKAS(R)、シーザー(R)、M&M’S(R)、スニッカーズ(R)、EXTRA(R)、プリングルズ(R)、Cheez-It(R)、BEN’S ORIGINAL(TM)など、世界で愛される数々のブランドを展開しています。
さらに、BANFIELD(TM)、BLUEPEARL(TM)、VCA(TM)、ANICURA(TM)を含む国際的な動物病院ネットワークを通じて高品質な獣医療サービスを提供しており、ANTECH(TM)はペットの診断分野で画期的なソリューションを提供しています。
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2025年12月11日に、マース インコーポレイテッドによるKellanova社の買収が完了したことに伴い、日本ケロッグ合同会社(Kellanovaグループの一員)は、現在マースグループの一員となっています。