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サニーデイ・サービス×ハシリコミーズ×エルスウェア紀行×スーパー登山部!どのアクトにも熱い反応!「70号室の住人」の新たなライブイベント「THE GARAGE」【ライブレポート】

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2026年7月30日(木) Spotify O-WEST『70号室の住人LIVE!!!! THE GARAGE』

2026年7月30日(木)、渋谷Spotify O-WESTにて、『70号室の住人LIVE!!!! THE GARAGE』が開催された。TOKYO MX(東京メトロポリタンテレビジョン株式会社)で毎週水曜21:25から生放送中(TVer・Rチャンネル・FANY Channelでも配信中)の、グランジ遠山大輔がMCを務める音楽トーク番組『70号室の住人』のイベントである。

2025年8月9日に豊洲PITにて、ZAZEN BOYSとPerfumeの出演で行ったのが最初で、以降、12月31日豊洲PIT(出演:S.A.R.、音速ライン、グソクムズ、福本大晴、MHRJ、パク・ユチョン)、2026年3月14日ぴあアリーナMM(出演:岡村靖幸、.ENDRECHERI.、Kroi)と開催が続いてきたが、今回はそれらとは異なる新シリーズ。
「2026年度は若手アーティストにフォーカスした新シリーズをスタート!/70号室が入るマンションの横にあるガレージを舞台に、音楽が交差する場所をつくります。ジャンルもキャリアも越えて、今この瞬間の熱がひとつになるライブシリーズ!」(公式サイトより)という趣旨の企画である。
出演は、ハシリコミーズ、エルスウェア紀行、スーパー登山部の若手3組と、遠山大輔が学生時代から愛聴する存在であり、「今のライブが特に最高!!」と断言するサニーデイ・サービス。開催にあたって遠山は、この4組の自分が好きな曲を集めた、全25曲のプレイリストを作って、各ストリーミング・サービスにアップした。

開演前の時間は、ステージ上の画面に、『70号室の住人』の過去のダイジェスト映像=ゲストと遠山大輔のトークが上映される。羊文学、キタニタツヤ、向井秀徳、秦基博、奇妙礼太郎、サニーデイ・サービスなどなど。前身番組『69号室の住人』時代に出演した、チバユウスケ(The Birthday)の映像も流れた(2021年7月27日放送)。
同じく、この番組にゲスト出演した時に、今日のこのイベントのCM曲を作るという話になって、本当に制作されたその曲(ジングル)が響き、遠山大輔が登場。番組自体の紹介や、このイベントの趣旨について前説する。ハシリコミーズのアタルが、今日の出演者全員の似顔絵を描いて、それをステッカーにしたこと、原画も展示していること、エルスウェア紀行がCM曲を作ってくれたことにも触れる。
それから、スーパー登山部のキーボード、小田智之の私物がこの会場のどこかにある、見つけた人は申し出れば、ライブの最後に、このイベントのテーマソング(番組出演時にその場で曽我部恵一が作った)をみんなで一緒に歌う時にステージに上がれる──という企画を、改めて説明する。

イベントオープニング

遠山が、私物を見つけて申し出た人たちの番号を抽選箱から引き、5人が当選。ひとりは名乗り出ず、ひとりは保留、3人がステージに上がることをその場で決めた。

抽選をするMC遠山大輔

トップはハシリコミーズ。「たまには下と比べましょう」「占い」「Maybe!!!」「Ok!」「一日数秒の良いシーン」の5曲を演奏する。
2024年5月に前任ベーシストが脱退して以降、アタルとサワのメンバーふたりに、サポートのキーボードとベースが加わる形でライブ活動を続けてきたが、今年1月にそのベース=ヨウセイが正式加入。サポート・キーボードの清水も含め、4人の息がぴったり合った、まるで音で意思の疎通をし合っているようなバンド・サウンドで、各曲を聴かせていく。

アタル(ハシリコミーズ)

2曲を終えたところで、ギターのノイズが収まらなくなり、「ちょっとアンプを替えます、セッション・タイム、カモン」とアタルが言うと、すぐに3人が演奏を始め、しばらくしてアンプの交換を終えたアタルがそれに合流し、「Maybe!!!」に入っていく、という流れも見事だった。
10年前、中3の時にこのO-WESTで『未確認フェスティバル』に出演した、『SCHOOL OF LOCK!』のイベントで遠山さんが司会だった、これはすばらしいことなんですよ、とアタル。最後は「ラスト1曲やります、遠山さんが好きって言ってくれた、『一日数秒の良いシーン』」と紹介してから、演奏を始めた。
『未確認フェスティバル』の準決勝で、当時アタルは「3%ファイターズ」というバンドで出場しており、演奏を観て話もしたことを憶えている、こうして10年後にまた会えたことに感謝、そして、かっこいい音楽だった!──と、次のMCで遠山も、10年前のことに触れた。

ハシリコミーズ

続くエルスウェア紀行は、「温度と一部」「素直」「ロマンチックサーモス」「のびやかに地獄へ」「ベッドサイドリップ」の5曲。メンバーふたり=ボーカル&ギターの安納想とドラム&コーラスのトヨシに、ギター qurosawa/坂本遥、ベース 千ヶ崎学、キーボード ノ上が加わった6人編成で、このバンド的に言うと「遠景奏」でのライブである(アコースティック編成の時もあって、そちらは「微光奏」)。各メンバーの緻密で大胆な演奏が渾然一体となった緩急の大きなアンサンブルと、聴き馴染みがいいのに独特というか、他の誰にも似ていない安納想の歌声で、オーディエンスを魅了していく。「そのままでいいよ なんて難しい贅沢」(素直)や、「見たいのはマグマの中でハイタッチする景色だ」(のびやかに地獄へ)など、耳に引っかかるリリックがそこかしこにあるのも、強く耳にひっかかる。

安納想(エルスウェア紀行)

「今日はとにかく、とーやま校長、じゃない、遠山さんが選んでくださったプレイリストから、曲をなるべく多くお届けしようかな、という日にさせていただきました。自分たちで決めたんですけど、ものすごくいいセットリストだなと思って、なんか、選んでいただいたような気持ち」と、安納想。今この瞬間ぐらいは、自分のことをありのまま受け入れて、ひとりになるのが怖くない時間にしたいな、と思っていました、と伝えてから、ラストの「ベッドサイドリップ」を、アカペラで歌い始めた。
9月13日には、自身最大規模でのワンマン、EX THEATER ROPPONGIでの『夢幻飛行2026』が控えている。

エルスウェア紀行

MCを入れる予定ではなかったのに、ライブを観て興奮のあまり出て来た遠山が、機材転換のじゃまになりながらしゃべりまくる時間を経て、「僕も生で観るの、実は初めてでして、非常に楽しみにしております」という、スーパー登山部の時間へ。
「燕」「頂き」「ハイライト」「樹海」「スーパー銭湯もある」の5曲。間奏でショルキーでソロを弾いたり、ハンドマイクだったり、フライングVを弾いたりと、曲によって役割が変わるボーカルのHinaの歌に、繊細に、丁寧に、そして自在に寄り添っていく4人の演奏を聴いていると、結成からわずか3年で、あちこちのフェスからひっぱりだこになっている理由が、よくわかる気がする。

Hina(スーパー登山部)

頭の2曲を終えて、キーボードでリーダーで会場のどこかに私物を隠した男=小田智之、「みなさん、山、登ってますかー?」と、オーディエンスに何度も呼びかけ、その最後を「山、登って来ましたよね?」で締める。
そしてHina、「もしかしたら、考えてそうしてくださったのかもしれないんですけど、スーパー登山部の楽屋、いちばん上で、3階分くらい上がらなきゃいけないんですよ」。O-WESTの楽屋は、スタッフ用の階段の1階につきひとつずつあって、演者は縦移動を余儀なくされる、その最上階がスーパー登山部だった、ということである。
「ハイライト」では華やかに、「樹海」ではカオスに、O-WESTの空気を塗り替えてから、ラストの「スーパー銭湯もある」に行く前に、小田智之、自分が私物を隠した場所を明かす。自身のインスタグラムでも「見いつけた」というタイトルで、いろんなところに忍ばせているカービィを、ステージから見上げると視界に入る位置、2階部分の壁に吊るしていたのだ。Hina「マジで!? でもこれ、歌ってる間に気づかなくてよかったかも。見つけてたら大爆笑してた」。「今日はみなさんに『見いつけた』に参加してもらえた、ということで、うれしいです」と締めようとした小田智之、メンバーに「お知らせ、それ?」「もっと大事なお知らせあるでしょ」と、つっこまれる。本当に山の上でもライブを行うバンドとして知られているスーパー登山部は、ファースト・アルバム『スーパー登山部』のリリース・ツアーの追加公演として、9月1日~3日に長野の白馬山荘でライブを行うことが、発表になっているのだ。2024年、2025年に続き3回目で、標高は2,832メートルである。

スーパー登山部

またもやMCを入れる予定ではないタイミングで、興奮して出て来てしゃべりまくった(お客さんひとりずつに目線を合わせて話しかけたりしていた)遠山大輔の紹介で、トリのサニーデイ・サービスが登場。「青空であること」「さよなら!街の恋人たち」「コンビニのコーヒー」「春の風」「青春狂走曲」「セツナ」「サマー・ソルジャー」の7曲を演奏した。

曽我部恵一(サニーデイ・サービス)と観客

田中貴と曽我部恵一(サニーデイ・サービス)【左から】

遠山の言うとおり、ファースト・アルバムから31年の間で、サニーデイ・サービスのライブは、現在が最強の状態である。2000年代に曽我部恵一BANDでやっていたアプローチに近いが、あれよりもさらに激しく、さらに熱く、さらに荒れ狂っている。かつてサポートのキーボード&ギターと共に鳴らされていた「さよなら!街の恋人たち」や「青春狂走曲」も、現在の3人になってからの「青空であること」も、同じようにラウドに、かつ、情熱的に演奏され、歌われる。
最後の曲は「セツナ」で、延々とインプロビゼーションをくり広げるのが、今のサニーデイの定番になっているが、今日はそのあとに「サマー・ソルジャー」が追加された。30年前の夏に書かれ、その年の秋にリリースされた楽曲である。夏のうだるような暑さと一緒に、己のさまざまな感情や思考を描いた名曲だ、と当時は思ったが、今の夏の方がはるかに暑い分、今の方がさらにリアルな曲になっているかもしれない。

サニーデイ・サービス

そして次は、出演者全員と、「見いつけた」企画に参加したお客さん4人で、曽我部恵一が作ったこのイベントのテーマソングを歌うコーナー。お客さんのうち、参加を保留にしていた「34番のおねえさん」も、ステージに上がった。遠山が理由を尋ねると、「AIに訊いたら、やった方がいいって」。遠山「時代です!」。
この曲はタイトルがない、なんか付けて、と曽我部に振られた遠山、「じゃあ、『ザ・テーマソング』! ……いや、ダサいな」と自ら却下、ステージに上がったお客さんのひとりに歌詞を渡して、タイトルを付けてくれ、と頼む。お客さん「台本のない場所へ行こう」曽我部「それ一番の頭の歌詞ですね。いいでしょう!」。というわけで、出演者たちに歌詞を配って、「台本のない場所へ行こう」をみんなで歌いつなぎ、そこにお客さん4人も参加した。

テーマソング「台本のない場所へ行こう」を出演者&お客さんで歌う

テーマソングを歌うお客さん、アタル(ハシリコミーズ)、ヨウセイ(ハシリコミーズ)、曽我部恵一(サニーデイ・サービス)【左から】

テーマソングを歌う梶祥太郎(スーパー登山部)、Hina(スーパー登山部)【左から】

それから、最後に、全員でトークのコーナー。遠山がそれぞれに今日の感想を訊いたり、サニーデイが各バンドからの質問に答えたりした末に、スーパー登山部が公式YouTubeチャンネルで行っている、他のバンドと一緒に山に登る企画『THE FIRST HIKE』に、サニーデイが出演することが決まる。エルスウェア紀行も約束ずみだそうで、遠山「そうなるとハシリコミーズの3人は?」。「いや、でも、興味あるんで」と言うアタルに、小田智之、「前に断られた気が」。

トークパートでのハシリコミーズ(アタル、ヨウセイ、サワ【左から】)

トークパートでのエルスウェア紀行(安納想、トヨシ【左から】)


トークパートでの深谷雄一、遠山大輔、梶祥太郎、いしはまゆう、小田智之、Hina【左から】

トークパートでの遠山大輔

トークパート:エルスウェア紀行からサニーデイ・サービスへ質問

というわけで、笑いに包まれつつ客席をバックに記念撮影し、3時間45分に及んだ『70号室の住人LIVE!!!! THE GARAGE』は終了した。豊洲PITやぴあアリーナMMがそうだったように、今回のような新しい企画であっても、遠山大輔にしか作れないイベントであることに変わりはなかった。バンドによってフロアの温度が上がったり下がったりすることが皆無で、どのアクトも熱い反応を浴びていたことが、それを表していたと思う。

取材・文:兵庫慎司
撮影:カタダ ショウヘイ(シブヤテレビジョン)

◆イベント概要
【タイトル】 70号室の住人LIVE!!!! THE GARAGE
【日時】 2026年7月30日(木) 18:00開場/18:30開演
【会場】 Spotify O-WEST(東京都渋谷区円山町2-3 2F)
【出演】 サニーデイ・サービス、ハシリコミーズ、エルスウェア紀行、スーパー登山部
     MC:遠山大輔(グランジ)
【主催・企画・制作】 ぴあ株式会社
【協力】 TOKYO MX/吉本興業株式会社
【イベントHP】 https://s.mxtv.jp/event/detail/70_room_live0730/

◆番組概要 ※下記内容は都合により変更となる場合があります。予めご了承ください。
【タイトル】 70号室の住人
【放送日時】 毎週水曜日21:25~21:54 生放送<TOKYO MX1>
【配信】「Rチャンネル」でリアルタイム配信
「TVer」にて無料見逃し配信 (放送翌々日の12:00から1週間)
「FANYチャンネル」にて無料見逃し配信(TVerでの配信終了後から2週間)
【MC】 遠山大輔(グランジ)
【番組HP】 https://s.mxtv.jp/music/70_room/
【番組公式SNS】 X:https://x.com/Room_No70_
        TikTok:https://www.tiktok.com/@room_no70

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