愛知県東三河地域の基幹病院である豊橋市民病院は、集中治療センター(ICU)のリニューアル工事のためクラウドファンディング(CF)サービス「READYFOR(レディーフォー)」で寄付を募っています。同病院がCFを活用して支援を呼びかけるのは初の試みです。

年間7,000台超の救急を受け入れる「地域の要」
重症患者に対応する第三次救急指定病院の役割を担う豊橋市民病院は、年間7,000台を超える救急車を受け入れています。中でもICUは、重症患者や大きな手術後の患者に24時間体制で高度な治療と管理を行っています。
現在、高度急性期医療のさらなる充実と機能強化を目指し、ICUの改修工事を進めています。設備の老朽化対策にとどまらず、患者の皆さんが命をつなぐための高度治療に専念し、家族がゆったりと寄り添える「高機能かつ安心な療養環境」として生まれ変わる計画です。
改修工事は2026(令和8)年1月から始まり、同年12月の完了、使用開始を予定しています。
リニューアルの3つの柱

ICUリニューアルイメージ
・1人でも多くの命を救う―病床の増加―
病床を2床増やし、計8床とします。規模の大きなICUとして、より多くの命を救える環境の実現を目指します。
・患者さんが安心でき、職員が処置に集中できる環境をつくる―スペースの増加―
1床あたりの面積を約5平方メートル拡大し、患者さんのプライバシーを確保。突然の病気やけがで不安を抱えるご家族も、周りを気にせず手を握り、声をかけられる「安心の環境」をつくります。
また、人工透析などの医療機器を全病床で対応可能にすることで、患者さんを移動させる必要がなくなり、医師や看護師らの負担も減らすことができます。
看護、治療スペースが広がることで、医療従事者の動線も改善され、迅速な処置やリハビリに一層専念できるようになります。
・安心の環境を、常に守り続ける―医療機器メンテナンスの専門家配置―
リニューアルを機に、医療機器の専門家「臨床工学技士」を院内に常時配置する予定です。臨床工学技士は、医療機器のメンテナンスなどの専門職。万が一、命に直結する医療機器の不具合にも迅速に対応できる体制を構築し、患者さんの命を守ります。
また、一部の部屋は、感染症対策の強化のため四方を壁で囲み、特殊な機器を使うことで外部からウイルスなどが侵入しない環境として整備する予定です。感染症が命取りとなるような重篤な患者さんも、安全に治療できる環境を整えます。
CF「東三河のいのちを守り抜く。集中治療センターの環境刷新にご支援を」
実施しているCFは「東三河のいのちを守り抜く。集中治療センターの環境刷新にご支援を」のタイトルで、1000万円を目標にしています。募集期間は2026(令和8)年12月18日(金)午後11時まで。寄付は、5000円から100万円までの8つのコースから選べます。豊橋市民病院への寄付となり、税制上の優遇措置が受けられます。
厳しさを増す病院経営とCF実施の背景
医療機器や医薬品の高騰、人件費の負担増加などにより、公立病院の経営状況は厳しい状態です。豊橋市民病院も2024(令和6)年度決算から赤字経営となっています。
今回のリニューアル工事には総額約4億円が見込まれています。東三河の中核病院として救急医療や集中治療の機能を低下させるわけにはいきません。「財政が厳しくとも、命を守る設備投資は先延ばしにできない」という強い決意のもと、今回のCF実施に至りました。
同院は「CFは単なる資金調達の手段ではなく、地域の皆様と手を取り合い、東三河の医療をともにつくっていく過程だと考えています」と支援を呼びかけています。
寄せられた寄付金は、工事費や医療機器の購入費などに充てられます。このプロジェクトへの寄付は税制上の優遇措置が受けられます。ぜひ多くの皆さんの協力をお待ちしています。
クラウドファンディングプロジェクト概要
・タイトル:「東三河のいのちを守り抜く。集中治療センターの環境刷新にご支援を」
・URL:https://readyfor.jp/projects/toyohashi2026
・目標金額:1000万円
・募集期間:2026(令和8)年9月28日(月)~12月18日(金)23時(81日間)
・資金使途:集中治療センターリニューアルの工事費、医療機器の購入費など
・寄付のコース:5000円~100万円(8コースから選択)
・お礼(返礼):寄付金領収書、お礼メール、公式ホームページへの氏名掲載(希望者のみ)
・形式:寄付金控除型 All-in形式(目標金額達成の有無にかかわらず、集まった寄付金を受け取ることができる形式)
東三河地域の未来の命を守り、高度な治療が受けられるよう、皆様の暖かいご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。