奈良県・吉野町にて、米の生産者と吉野を代表する3つの酒蔵が手を組み、町の協力のもと立ち上げた新たな清酒ブランド“吉野正宗”。同ブランドを立ち上げるにあたり、クラウドファンディングサイト「Makuake」にて、味の違いが楽しめる3本セットの先行発売を始めた。期間は9月9日(木)〜10月3日(日)。
大峰山系の水を活かした米作りと酒造り
奈良県・吉野町では、大峰山系を中心とする豊かな水を活かした米作りが行われている。また、町内には100年以上の歴史を持つ老舗酒蔵が3蔵あり、吉野の歴史と自然を背景にした酒造りが続けられている。
銘柄を統一してストーリーを伝える
その米の生産者と町内の3つの老舗酒蔵が初めて連携し、町役場の協力を得て誕生したのが新銘柄“吉野正宗”。
“吉野正宗”は、町内の狭くて活用しづらい遊休農地を利用して育てられた酒米「吟のさと」を使用した純米吟醸酒。3蔵同じ条件で造った日本酒ではあるものの、米の解釈の仕方、各蔵の醸造方針に沿って造られているので、それぞれの蔵の特徴がしっかり出た味わいに仕上がっている。
製造にあたり、杜氏や蔵元、作付けを担う米生産者の顔、街を取り巻く風景など、背景とストーリーを伝えることで吉野の酒の魅力を知ってもらおうと、銘柄やラベルデザインを統一したという。
北岡本店が造る「八咫烏」
同じ米を使用し、それぞれの蔵の醸造方針によって造られた、味の違いを楽しめる3本セットの内容は以下の通り。
北岡本店は、吉野が山林労働に従事する人たちの宿場町として栄えていた約400年前に創業。換金・手形を取り扱う古金屋を経て、1868年に酒造り専業に切り替えた。代表銘柄は「八咫烏」。
「YOSHINO MASAMUNE YATAGARASU」のラベルは、吉野の深い山々と自然豊かな土地を表現している。
北村酒造の「猩々」
北村酒造は、1788年に初代宗四郎が大和国の百済村より酒造株と酒槽買ってもらい、この地に分家を許されたのがはじまり。山間の傾斜に合わせて階状(きざはしじょう)になった土蔵造りが特徴的な酒蔵だ。代表銘柄は「猩々」。
「YOSHINO MASAMUNE SYOUJYOU」のラベルは、吉野の豊かな水の煌めきを表現。
美吉野醸造の「花巴」
美吉野醸造は1912年に創業。吉野の風土に寄り添う酒造りを行っている。2017年からすべての酒を自然醸造に切り替え、翌年には奈良県内契約栽培米での酒造りにシフトした。代表銘柄は「花巴」。
「YOSHINO MASAMUNE HANATOMOE 」のラベルは吉野山に広がる山桜を表現したもの。
「Makuake」のプロジェクトページで確認を。作り手による味の違いが楽しめる“吉野正宗”を試してみては。