首都圏若者サポートネットワークは、これまで首都圏に限られていた「若者おうえん基金」の支援エリアを、沖縄を含む九州地域、広島・岡山、山陰の全国3エリアへと拡大することを発表。各地域の基金造成のための合同クラウドファンディングや、ドキュメンタリー映画『REALVOICE』の上映会を実施している。
「若者おうえん基金」について
日本には、貧困や虐待、両親の不慮の事故・病気などの理由から親もとで暮らすことができず、児童養護施設や里親家庭などで育つ子どもたちが約4万2千人いるという。
このように保護者がいなかったり適切な養育を受けられない子どもたちを、公的な責任で保護し、育てていくことを「社会的養護」と言う。
こうした子ども・若者たちは、原則として18歳までに自立を求められ、学び、働き、暮らすうえでのさまざまな困難に直面するという。
「若者おうえん基金」は、こうした知られざるたくさんの困難があることに着目し、2018年に首都圏若者サポートネットワークが立ち上げた基金だ。子ども・若者に伴走型の支援をおこなう伴走者たちへ給付し、子ども・若者の支援を行っている。
今回、支援エリアが3エリア拡大されたことで、これまで支援の手が届かなかった子ども・若者たちを助成金によってサポートできるようになったことはもちろんだが、地域若者サポートネットワーク設立の目的はそれだけではない。
首都圏で培ってきたノウハウやネットワークも生かしながら、地域内の活動団体同士による横のつながりを強化したり、行政への働きかけをおこなうことによって「社会的養護」を巣立った「ケアリーバー(ケアから離れた人)」を、よりスムーズに支援できる環境を整えていくことも、重要な役割だと考えている。
助成金や実態調査のための寄付を募集
現在、各地域で「若者おうえん基金助成事業」を行うためのクラウドファンディングを、8月28日(月)~11月26日(日)の期間、READYFORで実施している。目標金額は1,000万円。
寄付金は「首都圏若者サポートネットワーク(東京都・埼玉県・神奈川県)」「特定非営利活動法人おおいた子ども支援ネット(九州地域)」「特定非営利活動法人どりぃむスイッチ(広島県・岡山県)」「労働者協同組合 ワーカーズコープ・センター事業団(山陰地域)」の活動のサポートに使用される。寄付者は、4団体のうち1団体を選択して寄付することができる。
映画『REALVOICE』の上映&トークイベントを開催
「社会的養護」を受けている子どもやケアリーバーの人たちのなかには、児童虐待を受けた経験をもつ人たちも多くいるという。
虐待を受けた経験は、その後も精神面などに大きなダメージを残すというが、当事者の抱える生きづらさを実感をもってイメージすることは、なかなか難しいかもしれない。
そんな見えづらい虐待を受けた経験をもつ人たちのリアルな姿を綴ったドキュメンタリー映画『REALVOICE』の上映&トークイベントが開催されている。
クラウドファンディングの詳細や映画の最新スケジュールについては、READYFORのプロジェクトページで確認を。
「若者おうえん基金」の活動に共感した人は、プロジェクトを応援してみては。
READYFOR:https://readyfor.jp/
プロジェクト名:苦しさを抱えた子ども・若者を支援する若者おうえん基金を全国に!
(yukari)