日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、群馬県旧松井田町(安中市)を写真とともに紹介する。
Vol.66/群馬県旧松井田町(安中市)
旧倉渕村からおよそ25km。冷蔵庫よろしくキンキンに冷えたトンネルを抜けて、旧松井田町へやって来た。碓氷第三橋梁は、川底からの高さ31m、国内最大級のめがね橋として広く知られている。道中は妙義山が顔をのぞかせ、勇ましく美しい景色を進んだ。
碓氷峠を進んだ先、誰が見ても「すごい」と唸らされるほどの大きさと、迫力のあるめがね橋が現れた。明治26年、この橋によって、難所であった横川(旧松井田町)—軽井沢間に鉄道が開通した。開通したことで、当時の産業や軍事的にも、大きな役割を果たしたといわれている。
柱の太さ、見上げたときの高さ、アーチの美しさ。すべてが圧巻だった。本来の役割はすでに果たし終えているものの、今でも周辺の自然に包まれた姿は、訪れる人々の心を虜にしている。
次回は、群馬県旧妙義町(富岡市)を写真とともに紹介予定。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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