誰かをサポートする会社「サポートどれみ」は、世界中から観光客が訪れる京都市の伏見稲荷大社の近くで全座席、すべて車イスという「Wheelchair CAFÉ」を11月開業する。
車イス約20台購入のためのクラファン開始
「Wheelchair CAFÉ」では、車イスで来店した人はもちろん、車イス利用者以外も車イスに座る。車イスに触れてもらうというのがコンセプト。本人や家族が利用していない限り、車イスに触ったことがないという人が多いのではないだろうか。「サポートどれみ」は、実際に車イスに触れることによって、車イス利用者に対する意識が変わり、手を貸す際などハードルが下がるのではないかと考えた。
そこで、カフェに座席として置く車イス約20台の購入費用60万円を目指し、9月22日(金)~10月31日(火)の期間、READYFORにてクラウドファンディングを行っている。
車イスについて
車イスにはいろいろな種類がある。タイヤが大きくリムというハンドルが付いた自走式、タイヤが小さく人に押してもらう介助式。空気を入れるタイプのエアータイヤ、メンテナンスがラクなノンパンクタイヤ。リクライニングするものや電動アシストタイプなど。じつに多岐にわたる。
「Wheelchair CAFÉ」では、なるべく様々なタイプを取りそろえ、購入を考えている人のショールーム的な役割も果たしたいと考えている。
しかし、そのためにはそれだけの資金が必要だ。車イスは安価なものでも3万円くらいから、高価なものになると10万円を超えるものまである。「Wheelchair CAFÉ」のスペースを考えると、少なくとも20台は必要なので、1台平均5万円とすると100万円。
ただ今回は、最低価格に近い1台3万円として60万円から始めたいそうだ。
クラウドファンディングの主なリターンの内容は、カフェのドリンク券、ランチ券、同社商品「京の味噌玉みそぽん」送付、カフェにある車イスのタイヤ部分に貼るステッカーなどでのクレジット広告など。
なお、その他詳細は、READYFORのプロジェクトページで確認を。
「Wheelchair CAFÉ」への思い
「サポートどれみ」の事業内容のひとつに高齢者と障害者専門の旅行会社「バリアフリーツーリズム京都」がある。ここでは、旅行のサポートをすることで車イス利用者と一緒になる機会が多くある。
旅行者から「◯◯に行きたい」「◯◯で食事をしたい」というリクエストをもらうたびに、車イス対応の可否を現地に問い合わせなければならない。しかし残念なことに、世界中から観光客が訪れる京都でも、まだまだ車イス受け入れ等バリアフリー施策は進んでいないのが現状だ。
そこで「サポートどれみ」は、「ないなら作ろう!」と思い立ち、今回のプロジェクト立ち上げに至った。車イスで来店しても、いちいち「車イスOKですか?」と聞かなくて済む、「全席車イス」のカフェを作りたいという。
そして何より大事なのは、車イス利用者以外が車イスに触れること。そして、障がい者に対する意識が変わったり、手を貸す際のハードルが下がるのではないかという期待もしているのだそう。
「サポートどれみ」の「Wheelchair CAFÉ」への思いに共感できる人は、READYFORのプロジェクトページをチェックしてみては。
【カフェの概要】
住所:京都府京都市東山区本町22丁目516
オープン予定日:11月中旬
READYFOR:https://readyfor.jp/
プロジェクト名:京都伏見の地で全座席が車イスのカフェを作りたい!
(角谷良平)