富山県では、家庭での食品ロス削減の取組みを推進するため、デジタルツールを活用した普及啓発を展開中だ。
今回、食品等をモチーフとした5つの新キャラクターを制作し、7月25日(木)~8月7日(水)の間に名称の県民投票を実施し、新キャラクターを決定した。また、新キャラクターを活用した動画の配信を特設ウェブサイトにおいて8月23日(金)より公開中だ。
ライフスタイルに応じた普及啓発を展開
富山県では、「富山県食品ロス削減推進計画(※)」を策定し、2030年までの県民1人1日当たりの食品ロス発生量を半減し、食品ロス削減のための取組みを行っている人の割合を90%以上にするという目標を掲げ、各種施策を展開している。
令和5年度の県の調査において、食品ロス問題を認知し、削減に向けて行動している人の割合が10~20代で低い傾向があったこと、30~40代で食品ロスの発生頻度が高い傾向があったことなどから、計画の目標達成に向けて、各世代への普及啓発が重要となっている。
そこで、県では、それぞれの世代をターゲットとして、食品ロス問題の「自分ごと化」とその行動変容を促すため、デジタルツールを活用し、ライフスタイルに応じた普及啓発を展開することとした。
5つのキャラクター名称が決定
県民の興味・関心の向上と普及啓発をより効果的なものとするため、啓発動画・啓発資材に活用する新キャラクターを、富山県在住のイラストレーター・ミヤサカカズヒデさんに制作を依頼。
県内イベントで募集した計371個の応募名の中から、ミヤサカさんが各5つの名称候補を厳選し、県ウェブサイトで県民投票を実施したところ、177票の投票があり、次の通り名称が決定した。
「コンポちゃん」は、生ごみのごみ箱をイメージしたキャラクター。
「トマとマト」は、ミニトマトをイメージしたキャラクター。
「たましゃん」は、たまごをイメージしたキャラクター。
「ミー富(と)ん」は、お肉をイメージしたキャラクター。
「ぴーころ」は、ピーマンをイメージしたキャラクター。
啓発動画の第1弾の配信を開始
今回、新キャラクターを活用した啓発動画の第1弾として、子育て世帯をターゲットとした動画を、特設ウェブサイトにて配信を開始した。
なお、対象を「若者」「共働き世代」とした動画を第3弾まで作成する予定であり、デジタル広告等により各ターゲット層に随時発信していく。
第1弾は、子育て世帯向けの「食品保存あれこれ編」だ。
動画では、冷蔵庫に食べきれず保存した料理や野菜などが傷むことで廃棄されることを再現し、富山県や日本での食品ロス発生状況のほか食品ロスによる家計への影響を分かりやすく解説する。
また解決方法の例として、手軽にできる食材の冷凍保存の方法を紹介している。
10月より各種イベントを展開
県では9月上旬よりSNSスタンプ等資材の作成・配布、デジタル広告での周知を行う。
9月中旬からは、若者、共働き世代向け動画の配信、ウェブサイトの情報を更新する。
10月より、各種イベントでの展開を行うという。詳細は、「とやま食ロスゼロ作戦」特設サイトを確認しよう。
この機会に、食品ロス削減の新キャラクターと、啓発動画をチェックしてみては。
とやま食ロスゼロ作戦:https://foodlosszero.jp
第1弾「食品保存あれこれ編」:https://youtu.be/dzJ-AnJLzb4
※ 計画期間:令和2年~11年
(江崎貴子)