配属前に求めるスキルは?組織の成長力を維持するためには「マインドセット」と「ヒューマンスキル」の土台作りが重要
株式会社ジョブサポート(所在地:東京都千代田区、代表取締役:塚田 努)は、5年以内に新卒・若手(入社1~3年目)エンジニアの教育を担当した1,004人を対象に、「Z世代エンジニアに対するOJT指導の難易度と指導担当者の負担の実態」に関する調査を実施しました。
指導を担当した若手エンジニアに対し約9割が「受け身な姿勢」に課題を実感し、育成負担を理由に約7割の指導担当者が転職や異動を意識したことがあると回答。現場任せのOJT体制が限界に近づいている実態が明らかになりました。
調査概要:「Z世代エンジニアに対するOJT指導の難易度と指導担当者の負担の実態」に関する調査
【調査期間】2026年4月28日(火)~2026年4月29日(水)
【調査方法】PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
【調査人数】1,004人
【調査対象】調査回答時に5年以内に新卒・若手(入社1~3年目)エンジニアの教育を担当したと回答したモニター
【調査元】株式会社ジョブサポート(https://job-support.ne.jp/)
【モニター提供元】サクリサ
近年、生成AIの急速な普及や人手不足による現場負荷の増大が、若手人材の育成に頭を悩ませる現場の指導担当者が増えています。
「厳しく接するとパワハラと言われるのではないか」という不安から指摘を躊躇し、担当者が過大なストレスを抱え込むケースも少なくありません。
現場の指導担当者は、日々の育成業務においてどのような壁に直面し、負担を感じているのでしょうか。また、配属前の研修では、技術以外にどのようなスキルや心構えの育成を求めているのでしょうか。
本調査の「OJT担当者が研修で身につけて欲しいスキル」「育成支援サービスに求めること」などの回答も含んでいます。全回答データはホワイトペーパーで公開中です。
ダウンロードはこちら:https://job-support.ne.jp/download_form_important-document06
「指示待ち」に現場が苦戦?約9割が若手の“受け身傾向”を実感

指導を担当した新卒・若手エンジニアの仕事に対する姿勢(主体性、責任感)に課題を感じたことはあるかを尋ねたところ、『よく感じる(31.7%)』『ときどき感じる(55.3%)』を合わせて85.2%(n=1,004)が課題を実感してると回答しました。
新卒・若手エンジニアの仕事への姿勢に対して、多くの担当者が課題を抱えている状況がうかがえます。特に『よく感じる』という回答が全体の3割を超えていることから、現場における主体性や責任感の育成は、指導担当者にとって少なからぬ負担となっている可能性が考えられます。
「教えてもらうのを待っている(受け身)新卒・若手エンジニアが多いと感じるか」という質問でも、『強く感じる(31.9%)』『やや感じる(53.5%)』合わせて85.4%という結果になりました。
約9割の方が若手の主体性や指示待ちの姿勢に課題を感じている事実から、特定の企業や個人の問題ではなく、業界全体に共通する構造的な課題として顕在化していることがうかがえます。受け身の姿勢が常態化することで、指導担当者は本来の「技術教育」に入る手前で「仕事への向き合い方」から指導が必要になり、業務負担が増大しているのが現状です。
現場で高まる“教えづらさ”――約7割がハラスメント不安から指摘を躊躇

新卒・若手エンジニアの指導において、相手の『態度』や『マインド』で特に指導の負担や難しさを感じる項目は、『指示があるまで動かない、自ら課題を見つけようとしない(受け身)(38.1%)』が最多。また、『パワハラと言われるのではないか』と不安を感じて指摘を躊躇したことがあるかを尋ねたところ、「よくある」「ときどきある」を合わせて74.5%という結果になりました(n=1,004)。
現場では「指示待ち」「過度な納得感への要求」「AIへの依存」といった多様な課題への指導が求められ、技術を教える以前の基本姿勢の指導に多くの工数を割かざるを得ない状況がうかがえます。
指導側が萎縮し指摘をためらう状態が常態化することで、若手エンジニアが自分の課題に気づけないまま成長が停滞するリスクも指摘されています。
「サポートは十分」でも7割が限界を実感?属人化した指導体制が離職リスクに

新卒・若手エンジニアの指導において組織からのサポートが十分だと感じるかを尋ねたところ、「とても感じる」「ある程度感じる」を合わせて63.5%が十分と回答した一方、通常業務と並行して育成を担う現在のOJT体制に限界を感じているかについては、「非常に感じる」「ある程度感じる」を合わせて72.8%という結果になりました(n=1,004)。
一方で、育成担当者としての業務負担を理由に約7割が転職や異動を意識したことがあるという結果にもなりました。組織からの支援を「十分」と感じている担当者が6割を超えてるにも関わらず、体制そのものの限界を訴える声が7割に上る点は、育成が個人の裁量に依存する「属人化」が特定の担当者に過度な業務負担を集中させている実態を示していると考えられます。
配属前に求めるのは技術力より「自走力」「ヒューマンスキル」

配属前の研修で、技術スキル以外に身につけてきてほしいことを尋ねたところ、「わからないことを自ら調べて解決に導く『問題解決能力(自走力)』」が51.6%でトップ。また、外部の育成支援サービスに期待する内容として「ヒューマンスキルの育成」(46.7%)、「自走力の育成」(39.4%)が上位を占めました(n=1,004)。
現場の指導担当者は技術を教える意欲はあるものの、主体性やコミュニケーション力の育成は専門的なノウハウを要するため、OJT中に両立するには限界があります。社内での研修体制強化はもちろん、外部研修の活用も含め「技術以前の土台作り」を配属前に構築、現場は技術指導に集中するという役割分担を組織として設計することが、指導担当者の負担を構造的に軽減する現実的な解決策になり得ます。
【まとめ】エンジニアOJTの限界――現場が求める育成体制とは
今回の調査で、新卒・若手エンジニアの育成に携わる現場の課題と、既存のOJT体制が抱える限界が明らかになりました。
生成AIの普及や価値観の変化により、従来型OJTだけでは対応が難しくなっている実態が数字からも浮き彫りになっています。
指導担当者の約9割が新卒・若手エンジニアの主体性・責任感に課題を感じており、その負担が原因で約7割が転職・異動を意識するなど、組織的な対応が求められる状況です。従来の技術指導に加え、受け身な態度への対応、過度な納得感の要求、ハラスメントへの配慮など、本来業務以外に割くリソースが増大しており、7割以上が「現在のOJTに限界を感じている」と回答しています。
注目すべきは、組織からのサポートを「十分感じている」と答えた方も約6割いる中で、転職・異動を意識したことがある方が約7割に上る点です。サポートがあっても解消されない負担が現場に存在しており、個人の努力や現場の工夫だけで解決できる範囲をすでに超えつつあると言えます。
今後、貴重な既存エンジニアの流出を防ぎ、効果的な育成を実現するためには、指導体制の構造的な見直しが求められます。具体的には、配属前の段階で「自走力」や「当事者意識」、基礎的なヒューマンスキルを社内・外部研修を問わず育成し、現場の受け入れ負荷を軽減する仕組みづくりが有効です。
現場の指導担当者が本来の業務に集中でき、新卒・若手エンジニアがスムーズに実務へ移行できる環境の構築が、今後の組織運営において重要になると言えそうです。
本調査の配属前に最も求められているのは技術力ではなく「自走力」(51.6%)という結果や、外部支援に期待する内容の詳細ランキングなど、全項目のデータはホワイトペーパーに掲載しています。
ダウンロードはこちらから:https://job-support.ne.jp/download_form_important-document06
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