JX石油開発株式会社 (社長: 中原俊也、以下、「当社」)は、このたび、米国ワイオミング大学および一般財団法人カーボンフロンティア機構 (以下、「JCOAL」)とCO2鉱物化に関する包括的な覚書 (以下、「本覚書」)を10月14日に締結いたしましたので、お知らせいたします。
当社は、大きく変化する世界情勢・事業環境に対応するため、従来からの基盤事業である石油・天然ガス開発事業に加え、CCS<注1>/CCUS<注2>を中心とした環境対応型事業の育成・促進を目指す二軸経営を推進しております。
一般的に、CO2は一定の条件下において水と岩石との間で化学反応を起こし、鉱物として固定されることが知られております。本覚書の主題であるCO2鉱物化は、この化学反応を利用するもので、CO2をより安全かつ安定した状態で地下に貯留するための有望な手段の一つになると考えております。このため、当社は、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と2022年にCO2鉱物化に関する共同研究契約を締結するなど、CO2鉱物化プロジェクトを積極的に進めてまいりました。
CO2鉱物化は、世界中で注目され、室内実験や現場実証試験が行われております。その中でも、ワイオミング大学は、CO2鉱物化研究の最先端を行く大学の一つであり、米国エネルギー省から支援を受け、現場実証試験を予定しているなど、当社もかねてより注目しておりました。また、JCOALは、カーボンニュートラルに向けた技術開発や事業の推進をミッションとして掲げており、当社とは、CO2鉱物化を含めたカーボンニュートラル実現に貢献する技術・事業に関して幅広く意見交換を行ってまいりました。
今般、ワイオミング大学およびJCOALと本覚書を締結することで、当社が進めているCO2鉱物化プロジェクト、特に将来的な現場実証試験に関する技術的・事業的な検討をワイオミング大学およびJCOALと共に加速・深化させ、日本と世界のカーボンニュートラル実現に貢献してまいります。
<注1> CCS: Carbon dioxide Capture and Storageの略。
排出されるCO2を回収し地下に圧入、貯留する技術。
<注2> CCUS: Carbon dioxide Capture, Utilization and Storageの略。
CO2を回収・貯留することに加え、新たな商品やエネルギー生成のために活用する技術。

左から: JX石油開発株式会社 執行役員 有賀康人e-テクノロジー・イノベーションセンター長、ワイオミング大学Holly Krutkaエネルギー資源学部長、一般財団法人カーボンフロンティア機構 塚本 修 理事長