~気象庁データでも2025年は「観測史上最高(基準値比+2.36℃)」を記録。個人の自衛から社会全体での「向き合い」が急務に~

株式会社seamint.(本社:東京都江東区、代表取締役:戎 光璃)は、10代~30代を中心とした103名を対象に「夏の暑さとライフスタイルの変化」に関するアンケート調査を実施しました。
調査の結果、94%以上が「子どもの頃より夏が暑くなった」と回答。さらに過半数(54%)が、夏の暑さを理由に外出や予定を日常的に変更・断念している実態が浮き彫りになりました。また、猛暑による出費の増加は電気代にとどまらず、炎天下を避けるための「交通費」や、計画変更に伴う「娯楽費」にも波及。猛暑が若年層の行動様式だけでなく、家計の消費構造まで変化させている実態が明らかになりました。
■調査結果サマリ
- 9割超が「子どもの頃より夏が暑くなった」と実感
- 夏の暑さによる予定変更、半数以上が「よくある」と回答。経験者は8割超に
- 暑さ対策は「エアコン」「日傘」が主流。ジェンダーレスな広がりも
- 猛暑の出費は電気代にとどまらず、飲食・冷感グッズ・娯楽・交通費まで波及
- 社会へ望むのは、「職場・学校の対策強化」と「街中のクールスポット整備」
■調査概要
調査期間 :2026年4月22日~4月24日
調査対象 :全国の10~30代の男女
調査方法 :インターネットによるアンケート調査
有効回答数:103名
実施機関 :株式会社seamint.
■子どもの頃より暑いと実感する人が94.4%。約半数が暑さで外出・予定を変更
本調査では、10代~30代の若年層を中心に、近年の猛暑がどのように行動や意識、そして消費に影響を与えているかを深掘りしました。
9割超が感じている「異常な暑さ」は、すでに一時的なものではなく、過半数の人が日常行動を制限され、交通費や娯楽費などの家計負担が増大するレベルまでライフスタイルを激変させている実態が明らかになりました。
⚫︎94.4%が「子どもの頃より夏が暑くなった」と実感。四季から「二季」への変容に強い危機感
まず、「子どもの頃と比べて、夏の暑さは変わったと感じますか?」と聞いたところ、9割超(94.4%)が暑さの変化を実感していると回答しました。

- かなり暑くなったと感じる:77.5%
- やや暑くなったと感じる:16.9%
- あまり変わらないと感じる:2.2%
- わからない:3.4%
「かなり暑くなったと感じる」と「やや暑くなったと感じる」の合算は94.4%に上り、過去との明らかな違いを実感していることが分かります。
自由回答では「年々暑くなり始めるのが早まっているし、寒くなり始めるのも遅くなっていてる」「春とか秋がなく、暑い期間の方が長い」といった声が多く寄せられました。
「観測史上最多の暑さ」という言葉が毎年のように飛び出す時代に育ったZ世代でさえ、日本の季節感そのものが変容し、夏が長期化している現実に強い危機感を抱いています。
⚫︎夏の予定変更が54.0%の「日常」に。行動制限の経験者は8割超
次に、「夏の暑さが原因で、外出や予定をやめた、もしくは変えた経験はありますか?」と聞いたところ、過半数(54.0%)が「よくある」と回答しました。
「よくある」と「たまにある」を合わせると、実にあらかじめ立てた予定や行動を暑さによって変更・中止せざるを得なかった経験がある人は82.8%にのぼります。

- よくある:54.0%
- たまにある:28.7%
- ほとんどない:13.8%
- ない:3.4%
自由回答では「暑すぎて外出がかなり億劫になった。夏はアクティブに遊んだり動きたい季節だったのが、家でじっとする時間が増えた季節になった」「夏フェスが大好きなのに暑くていけないのが悲しい」といった声が寄せられました。
かつては楽しみが詰まっていたはずの夏の過ごし方が、猛暑によって根本から制約されているリアルな実態がうかがえます。
⚫︎暑さ対策は「エアコン利用」が最多。一方で、「持ち歩く荷物の増加」に負担感も
続いて、「夏の暑さ対策として、実践していることは?」という問いに対し、当てはまるものをすべて挙げてもらったところ、最多は「エアコンを積極的に使う(76.9%)」となりました。

- グッズで自衛
- - 日傘を使う(男女問わず):70.3%
- - ハンディファンを持ち歩く:64.8%
- - ネッククーラー・冷感タオルを使う:29.7%
- 体調を管理
- - エアコンを積極的に使う:76.9%
- - こまめな水分補給を意識する:69.2%
- 場所を回避
- - なるべく外出しない・インドアで過ごす:59.3%
- - 涼しいカフェ・施設に避難(クールシェア):58.2%
- 時間をずらす
- - 外出時間帯を朝・夕方にずらす:52.7%
定番のエアコン利用に加え、「日傘(70.3%)」や「ハンディファン(64.8%)」、「なるべく外出しない(59.3%)」など、各自が多様な自衛策を取っていることが分かります。
しかし、「10年ほど前に比べて、ハンディファンや日傘など暑さ対策グッズで持ち歩く荷物が増えた」「子どももいるので子どもの暑さ対策もしなければならず、荷物が増える」といった、自衛にともなう物理的な負担を吐露する声が目立ちました。
一方で、暑さ対策グッズの普及を前向きに捉える声も寄せられており、「男性も日焼け止めや日傘をしやすくなってきた」「日傘やUVパーカーの需要が増えて、種類やPOPUPも増えてうれしい」といったコメントも見られました。
猛暑から身を守るための行動様式やアイテムが、ジェンダーを超えて社会全体に深く浸透している様子がうかがえます。
⚫︎家計を直撃する「猛暑コスト」。電気代を筆頭に、飲食費や交通費など生活全体に波及
続いて、「夏の暑さが原因で、費用や手間が増えたと感じる場面は?」という問いに対し、当てはまるものをすべて挙げてもらったところ、やはり「電気代(エアコン使用増)」が86.8%と断トツの1位となりました。

- 電気代(エアコン使用増):86.8%
- 飲食費(飲み物・アイスなど):62.6%
- 冷感・暑さ対策グッズへの出費:56.0%
- レジャーや外出機会が減り、娯楽費が変化:34.1%
- 交通費(炎天下を避けるタクシー・バスなど):33.0%
- 特に影響を感じていない:5.5%
電気代に続き、「飲食費(62.6%)」や「冷感グッズ(56.0%)」が過半数超の大きな負担となっています。さらに注目すべきは、「娯楽費の変化(34.1%)」や「交通費(33.0%)」といった項目にも回答が集まっている点です。
自由回答では、「ペットを飼っている関係で暑さでクーラーをつけないといけなくて電気代が大変」「エアコンを付けていないと寝付けない、起きた後も動く気がしなく気だるく感じてしまう」といった切実な声が寄せられました。
また、「汗対策の美容費(縮毛矯正など)」や「炎天下を避けるためのタクシー代」といった声も含め、猛暑の経済的影響が電気代という枠を超え、ライフスタイル全体の「隠れたコスト」として多方面に波及している実態が浮き彫りになりました。
⚫︎社会インフラとしての暑さ対策を期待。上位は「職場・学校の対策強化」と「街中のクールスポット整備」
最後に、「夏の暑さ対策として、企業や社会に期待することは?」という問いに対し、当てはまるものをすべて挙げてもらったところ、「職場・学校での暑さ対策の徹底(71.4%)」が最も多く、次いで「街中・公共施設のクールスポット整備(62.6%)」が高い割合を占めました。

- 職場・学校での暑さ対策の徹底:71.4%
- 街中・公共施設のクールスポット整備:62.6%
- 猛暑時の屋外イベント・活動のルール見直し:50.5%
- 暑さに対応した新商品・サービスの開発:41.8%
- 企業による環境問題・気候変動への取り組み強化:39.6%
- 特に期待することはない:8.8%
社会へ望むこととして、「職場・学校の対策強化」と「街中のクールスポット整備」が上位を占めたほか、「猛暑時の屋外イベント・活動のルール見直し(50.5%)」も半数を超えるなど、個人の努力だけでは対応しきれない暑さに対し、社会的な備えやルール変更を求める声が多数集まりました。
自由回答では、「熱中症になる人が多くなりすぎて、祭りが秋開催になって夏のイベントのイメージが崩れた」「日中のテーマパークは暑すぎるので、夜にイベントをやってほしい」といった、若年層ならではの率直な意見が寄せられました。これらは、猛暑が日々の生活だけでなく、日本の伝統的なエンタメや文化イベントのあり方まで変えつつあることを示しており、企業や自治体には時代に合わせた「夏の再設計」が求められていることがうかがえます。
■客観的データが裏付ける「夏の異変」:平均気温・熱中症搬送者数ともに過去最高を記録
アンケートに寄せられたリアルな体感や行動制限の背景には、それを証明する深刻な事実があります。気象庁や総務省消防庁が公表している客観的な統計データからも、近年の日本の夏が「かつてとは明らかに別物」へと激変している実態が浮き彫りになっています。
⚫︎2025年夏は「観測史上最高」を大幅更新、3年連続の記録的高温に
長期トレンドで見ると、日本の年平均気温は1898~2024年にかけて100年あたり約1.40℃のペースで上昇し続けています。

出典:デカボLab
夏ってこんなに暑かったっけ?Z世代の私たち・親・祖父母の三世代でたどる、“暑さの変化”とその背景
「今年の夏も暑すぎる。」10万人が救急搬送された過酷な夏と生きていくために、私たちにできること
そのなかでも2025年夏(6~8月)の日本の平均気温偏差は+2.36℃(1991~2020年の基準値比)となり、1898年の統計開始以降、最も高い値を記録しました。
2025年の気温偏差は、これまでの最高記録であった2023年・2024年の+1.76℃を0.60℃上回り、3年連続の記録的な高温となっています。
また、東京などの大都市では、最高気温35℃以上の「猛暑日」や夜間も25℃を超える「熱帯夜」の日数が顕著に増加しています。一方、冬日のような寒い日の年間日数は減少傾向にあり、「暑い日が増え、寒い日が減る」というシフトが起きています。

出典:デカボLab
夏ってこんなに暑かったっけ?Z世代の私たち・親・祖父母の三世代でたどる、“暑さの変化”とその背景
さらに、2025年は季節の進行がかなり早く、東北地方を除き5月に梅雨入り、6月に梅雨明けとなり、統計開始(1951年)以降で最も早い記録となった地域もありました。
参考:
気象庁 日本の年平均気温
気象庁 2025年の梅雨入り・明け及び夏(6~8月)の記録的高温について
気象庁 2025年夏(6月~8月)の天候
気象庁 大都市における猛暑日日数の長期変化傾向
⚫︎熱中症による救急搬送、2025年に初の10万人超え
こうした猛暑の影響により、2025年5~9月の熱中症による救急搬送者数は全国で100,510人となり、2008年の調査開始以来初めて10万人を突破し、過去最多を更新しました。
これは、前年(2024年)の搬送人員である97,578人を上回る数字であり、暑さが文字どおり「命に関わる」ものになっています。

出典:デカボLab
夏ってこんなに暑かったっけ?Z世代の私たち・親・祖父母の三世代でたどる、“暑さの変化”とその背景
「今年の夏も暑すぎる。」10万人が救急搬送された過酷な夏と生きていくために、私たちにできること
今回のアンケートで過半数(54.0%)の回答者が「暑さで日常的に外出や予定を変更・断念している」と答えたのは、こうした深刻な気候変化のなかで、自分の身を守るための自然な行動変容といえるでしょう。
参考:
消防庁 令和7年(5月~9月)の熱中症による救急搬送状況
消防庁 熱中症情報
■猛暑は「生活の前提」に。個人の自衛から、社会全体での「夏の再設計」へ
今回の調査結果は、年々更新される気象記録とともに、「夏の暑さ」が私たちのライフスタイルを根本から変えつつある実態を浮き彫りにしました。
9割超が「子どもの頃より暑くなった」と実感し、過半数(54.0%)が猛暑を理由に日常的に外出や予定を諦めているという事実は、日本の夏における気候危機がすでに一過性の「非日常」ではなく、日々の「生活の前提」になっていることを示しています。
猛暑の影響は家計や個人の行動制限にとどまらず、消費構造や労働環境、さらには伝統文化のあり方にまでパラダイムシフトを迫る重大な社会的課題となっています。
もはや個人の努力だけで解決できる段階を過ぎており、企業、行政、そして私たち一人ひとりが一丸となって、この深刻な社会課題に正面から向き合っていかなければなりません。誰もが安全で快適に暮らせる未来を共創していくことが、今まさに求められています。
■デカボLabについて
「デカボLab」は、弊社 seamint.、Earth hacksとLINEヤフーが共同設立した、Z世代のサステナブル領域に特化した最新トレンドとインサイトを提供するリサーチ機関です。「デカボLab」の所長として、seamint. CEOの朝比奈ひかりが活動しております。各分野で活躍する個性豊かなZ世代の起業家や研究者で専門テーマごとに調査を行い、「Z世代による、Z世代のためのリアルな生活者インサイトを発見・発信していきます。

デカボLab:https://decarbolab.earth-hacks.jp/#journal
Z世代へのリサーチや、企画・マーケティングに興味のある企業様は、ぜひ株式会社seamint.までお問い合わせくださいませ。
株式会社seamint. お問い合わせ:https://seamint.co.jp/contact
■seamint.について

株式会社seamint.(シーミント)は、令和元年(2019年)に創業された、Z世代に特化した企画・マーケティング会社です。1990年代後半~2000年初頭に生まれた「Z世代」だからこそ、リアルで等身大のインサイトを提供し、若年層に向けたサービスづくりを支援します。
あわせて、Web制作・デザイン事業「icesea STUDIO」を展開し、企業や個人の“らしさ”を表現するクリエイティブパートナーとしても活動しています。

若年層向けの新規事業企画やマーケティングのニーズのある企業様と、ご一緒できることを願っております。「ぜひお気軽に弊社HPからお問い合わせください。ご連絡をお待ちしております。