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【オデッセイ 人的資本調査】人的資本情報の開示、上場企業と非上場企業で広がる格差

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経営効果を「検証したい」上場企業は84.9%、有価証券報告書作成は7割が「手作業」に依存 ~「2026年 人的資本情報の可視化・開示に関する調査」より~

人事領域に特化した IT コンサルティング事業を手掛ける株式会社オデッセイ(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:秋葉 尊、以下「当社」)は、上場・非上場企業の経営者および人事担当者500名を対象に今年で3回目となる「人的資本情報の可視化・開示の取り組み状況に関する調査」を実施しました。
人的資本の情報開示が義務化されてから3年が経過した2026年現在、上場企業と非上場企業の取り組み格差、および開示に向けたデータ集計・可視化プロセスにおける運用の限界が、あらためて浮き彫りとなりました。以下、調査結果の概要をお知らせします。

■ 調査結果のポイント
・上場企業の68.3%が人的資本情報を「積極的に開示している」と回答。一方、非上場企業は67.5%が「管理のみ」または「未管理・未開示」にとどまり、開示状況の二極化が鮮明に。
・有価証券報告書への人的資本情報の記載において、71.9%の企業が集計・編集の一部または全部を「手作業」に依存。特に一部システム化にとどまる企業では75.4%が作業負担を実感
・上場企業の84.9%が人的資本の経営効果を「検証したい・できている」と回答。効果検証済みの企業ほど「人事データの分散・一元管理不足(45.0%)」という基本的な課題に改めて直面
・2025年に改訂された国際規格「ISO 30414:2025」について、約6割の企業が管理・開示への反映を進めている、または今後参考にしたいと回答
・開示・活用を進めるうえでの課題は「管理・開示すべき項目が決められない(33.2%)」が3年連続で最多。今後強化したい機能では「人事・給与・タレントデータの一元管理とPDCA支援(38.4%)」が最も求められている

■ 上場・非上場企業間で広がる「開示格差」
人的資本情報の開示状況を尋ねたところ、全体では「積極的に開示している(47.2%)」「義務項目のみ開示している(21.0%)」を合わせて約7割が何らかの開示を行っていました。しかし、上場・非上場別にみると状況は大きく異なります。上場企業では68.3%が「積極的に開示している」と回答し、開示企業(義務項目のみを含む)は合計89.8%に達した一方、非上場企業では「管理のみで開示なし」「管理も開示もなし」を合わせた67.5%が、実質的に開示へ踏み出せていない状況にあります。

上場企業にとって人的資本情報の開示は社会的な説明責任として不可避である一方、非上場企業では開示への直接的なインセンティブが働きにくく、両者の姿勢の差が定着しつつあることがうかがえます。

■ 有価証券報告書の作成、7割が「手作業」に依存し負担感も大きい
有価証券報告書に人的資本情報を開示している企業(385社)に、その作成方法を尋ねたところ、「各システムから手作業で集計している」が24.4%、「一部はシステム出力するが最終的に手作業で編集している」が47.5%となり、合わせて71.9%が何らかの形で手作業に依存していると回答しました。システムまたは専用ツールでほぼ自動的に作成できている企業は28.1%にとどまっています。
作成方法別に負担感をみると、興味深い傾向が浮かび上がります。「一部システム化・最終手作業」の層は75.4%が「ある程度の負担」を訴えており、これは「完全手作業」層(37.2%)や「システム/ツールで自動作成」している層(52.8%)よりも高い割合です。システム化が部分的にとどまり、複数のデータソースを人手で結合・加工する作業が、かえって現場に大きな負荷をかけている可能性が示唆されます。

■「開示」から「経営効果の検証」へ。先進企業が直面する新たな壁
上場企業(312社)に、人的資本情報を活用した経営効果を定量的に確認できているかを尋ねたところ、「システムで確認できている」が38.5%、「確認したいができていない」が46.5%となりました。両者を合わせると84.9%もの上場企業が経営効果の定量的な把握を志向しているという結果になり、「必要性を感じない」はわずか15.1%にとどまっています。人的資本の活用による経営効果を検証したいというニーズの高さが際立つ結果となりました。
注目すべきは、経営効果を確認できている先進的な上場企業ほど「人事データが複数システムに分散し、一元管理できていない(45.0%)」ことを課題視している点です。財務指標と非財務指標を紐づけて経営効果を評価するにあたり、人事・給与・タレント等のデータ統合、さらには勤怠や財務データとの連携が不可欠となることから、すべての土台となる「データの一元管理」の重要性を改めて認識している状況がうかがえます。

■ 新規格「ISO 30414:2025」への関心も高い
人的資本管理の国際ガイドライン「ISO 30414」が2025年に改訂されたことについて、既に「自社の管理・開示への反映を進めている」企業は26.8%、「今後、参考にしたいと考えている」企業は32.6%にのぼり、合わせて約6割が前向きな姿勢を示しました。一方で、「改訂について知らなかった」と回答した企業も30.0%存在し、情報の浸透度には企業間で差がある実態も明らかになりました。

■ 開示・活用を進めるうえでの課題と、今後求められるシステム機能
人的資本情報の開示・活用を進めるうえで当てはまる課題を尋ねたところ(複数回答)、「自社として管理・開示すべき項目を決められない(33.2%)」が最多となり、これは3年連続で1位となっています。次いで「人事データが複数システムに分散し、一元管理できていない(26.2%)」、「人的資本情報を適時確認できない(17.4%)」「経営上の効果を把握できない(14.0%)」と続きました。なお、「特に課題はない」と回答した企業も29.4%存在し、取り組みの成熟度による差が見て取れます。

こうした課題を踏まえ、今後新たに導入・強化したいシステム機能(3つまで)を尋ねたところ、「人事・給与・タレントデータを一元管理し、人的資本のPDCAサイクルに必要な情報を提供できる(38.4%)」が最多となりました。僅差で「財務・非財務指標を統合して経営成果を可視化できる(35.6%)」、「有価証券報告書に定量開示する3要素のデータをワンクリックで自動集計・出力できる(33.6%)」が続いており、「データの分散」「開示関連作業の軽減」「効果の可視化」という3つの課題に、企業がシステム面での解決を求めていることがうかがえます。

■ 総括:「集計・可視化の手間」と「データの分散」が共通のボトルネックに
今回の調査結果を通じて見えてきたのは、「開示すべき項目が決まらない」という戦略面の課題に加え、「システムが部分最適にとどまり、データの収集・統合・可視化に人手がかかる」という運用面の課題が、企業規模や上場有無を問わず共通のボトルネックになっているという実態です。特に、開示の「次のフェーズ」である経営効果の検証に進もうとするほど、人事・給与・タレントデータの分散という壁に直面する傾向は、今後多くの企業が向き合うことになるテーマといえます。
こうした課題に対しては、国際規格であるISO 30414等で定められた指標を積極的に活用し、散在するデータを集計した上で、まずは可視化できる仕組みを整備してスタートさせることが、実務負担の軽減と経営判断の迅速化の両面で有効な打ち手となります。当社が提供する「Ulysses 人的資本ダッシュボード(R)」も、SAP SuccessFactors環境において人事・給与・タレント情報を統合し、ISO30414・有報記載義務項目・人的資本経営成果指標の可視化や、有報記載項目のワンクリック集計機能等を備えた効果的な人的資本PDCAサイクルの構築を支援するソリューションの一例です。人的資本情報の開示は、義務対応から経営の意思決定に資する情報基盤へと、その意味合いを変えつつあります。
(株式会社オデッセイ 代表取締役CEO 秋葉 尊)

■ 調査概要
・調査名:(26年)人的資本情報の可視化・開示の取り組み状況に関する調査
・調査期間:2026年6月8日~2026年6月9日
・調査方法:インターネットリサーチ
・有効回答数:500名
・回答者プロフィール:経営者層120名(24.0%)/人事部長148名(29.6%)/人事部一般232名(46.4%)
・上場有無:上場312名(62.4%)/非上場188名(37.6%)
※本リリースの引用・転載時には「株式会社オデッセイ調べ」である旨の明記をお願いいたします。

■ 株式会社オデッセイ 会社概要
・会社名:株式会社オデッセイ
・事業内容:SAP SuccessFactorsを活用した人的資本経営支援ソリューションの提供 他
・所在地:東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビル
・代表者:代表取締役CEO 秋葉 尊
・URL:https://www.odyssey-net.jp/

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