製造業大手と連携、独自の技術で日本の製造現場に眠る知見を国産AIの基盤資産へ
個人認証AIソリューション、領域特化型AIソリューションを提供する株式会社ELEMENTS(本社:東京都中央区、代表取締役:長谷川 敬起、以下「ELEMENTS」)は、経済産業省・NEDOが推進するプロジェクト GENIAC*2の一環として実施される「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業 / データエコシステム*1の構築等に関する研究開発(GENIAC)」*3に、採択されたことをお知らせします。
本事業では、「製造業の熟練工の暗黙知」にスコープを定め、データセット*4を構築します。構築したデータセットをもとに、経済産業省・NEDOが推進する「AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデル開発事業」との連携も見据えています。

経済産業省:生成AIの開発力強化・社会実装に向けたプロジェクト「GENIAC」において、新たにデータエコシステム構築等に関する研究開発テーマ計9件を採択しました(2026/07/02)https://www.meti.go.jp/press/2026/07/20260702001/20260702001.html
NEDO:「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/データエコシステムの構築等に関する研究開発(GENIAC)」の実施体制の決定について(2026/07/02)https://www.nedo.go.jp/koubo/CD3_100430.html
*1 さまざまな分野のデータが集められ、AIの開発・提供に活用され、そのAIが広く利用されることを通じて、さらにデータが集まるという好循環のこと
*2 GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge):日本の生成AIの開発力強化・社会実装を目的とした経済産業省およびNEDOが推進するプロジェクト
*3「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/データエコシステムの構築等に関する研究開発(GENIAC)」の公募について(2026/03/25) https://www.nedo.go.jp/koubo/CD2_100430.html
*4 特定の目的のために収集・整理されたデータの集合体。AIの機械学習や統計分析において、モデルの学習や評価に直接使用される情報のまとまりを指す
*5 言語に留まらず、音声・画像・動画・センサーデータ等、多様なデータを扱うことが可能となるAIモデルのこと
■要約
・ELEMENTSは、NEDOが2026年3月から公募した「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業 / データエコシステムの構築等に関する研究開発(GENIAC)」に、実施事業者として採択された
・本事業では、「製造業の熟練工の暗黙知」にスコープを定め、データセットを構築する
・昨今、Web上のオープンな「学習データの枯渇」は目前に迫り、今後はWeb上にない、企業や組織が保有する「独自データ」の活用が一層重要となる
・製造分野は、ものづくりに強みを持つ日本にとってAI学習データの宝庫、ELEMENTSはこの情報をAIの基盤モデルが扱える形式へと変換・標準化、海外企業等に依存しない経済安全保障に資する国産データ基盤として運営する
・構築した事業者横断のデータ基盤は、ELEMENTSが運営する高セキュリティかつGPUマネジメントによる効率的な学習を行える、ELEMENTS CLOUDにて扱う
・さらにこのデータは、経済産業省・NEDOが推進する「AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデル開発事業」、フィジカルAI関連事業との連携も見据える
■背景
これまで生成AIはインターネット上の大量のテキストデータを学習し、性能を向上させてきましたが、Web上のオープンな「学習データの枯渇」は目前に迫っており、今後はWeb上にない、企業や組織が保有する「独自データ」の活用が一層重要となってきます。
製造業においてはWeb上の公開データは限られており、企業や組織が保有する「独自データ」を活用するためには、データをAIの基盤モデルが扱える形式へと変換・標準化する必要があります。
多くの企業で製造における設計書や仕様書・品質トラブル報告書・不具合履歴等のデータは、非構造化・非標準化のまま企業内に分散している状態にあります。
ELEMENTSはこれまでに培った技術と知見を活かし、企業が持つ「独自データ」からAIが可読・学習可能な「構造化データセット」を作成、人間のアクションなどの製造過程における物理情報等から「マルチモーダルデータセット」を作成します。
また、ELEMENTSは本人確認をはじめ個人情報を扱うクラウドサービスにおいて、独自の大規模学習・高速推論の基盤を構築してきました。この知見と、これまで最も堅牢さが要求される金融機関をはじめとする、700社以上にサービスを提供してきたセキュリティ基盤の運用に関するノウハウがあります。
これらの個人認証事業でAIのデータ加工、学習、評価、GPU利用効率化の汎用的なノウハウを活かし、AIモデルの評価、領域特化型(バーティカル)AI事業に取り組みます。
参考:経済産業省「AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデル開発事業」を開始します(2026/06/30) https://www.meti.go.jp/press/2026/06/20260630005/20260630005.html
■取組内容
本事業では、製造業における「熟練工の暗黙知」を中心に、以下のデータセットを構築します。構築したデータセットは、経済産業省・NEDOが進める「AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデル開発事業」との連携を推進してまいります。
1. 設計データや製造データを統合した構造化データセット
品質トラブル報告書・設計仕様書・検査記録・図面などの社内ドキュメントを、構造解析・OCR・意味抽出によりデジタル化し、固有名の仮名化やマスキング化および機密情報のフィルタリング化を行ったうえで、AIの基盤モデルが扱える形式へと変換、標準化します。
2. 熟練工の作業を捉えたマルチモーダル人間動作データセット
熟練技術者の手元動作や全身動作を一人称カメラ(撮影者自身の「目」と同じ位置・高さから風景や行動を記録する撮影手法)・三人称カメラ(少し離れた第三者の視点から全体や背後を映し出すカメラワークやシステムのこと)で撮影し、判断の勘所を捉えた解説音声とあわせて記録します。「なぜその行動を取るのか」という暗黙知の意味付けを音声解説により行うことで、動作・視覚・意図を結びつけた、他にはないデータ資産を構築します。
■今後の展開
本事業においてELEMENTSは、製造業大手複数社からなるデータホルダーと連携し、日本の製造現場に蓄積された「暗黙知」を、AIが学習可能なマルチモーダルデータセットへと形式化します。
これらのデータセットは、データ提供者・AI開発者・製造現場を結ぶ「データエコシステム」の中核として、要件を満たす国内事業者へ公平に提供します。海外企業等に依存しない、経済安全保障に資する国産データ基盤として運営し、経済産業省・NEDOが推進するフィジカルAI関連事業との連携も見据えます。
また、本事業は、CO2排出削減と経済成長の同時実現を目指す、GX枠として採択されました。
ELEMENTSは、不良品削減と設計最適化による省エネ性能向上を通じて、製造業全体の生産性向上と環境負荷低減への貢献を目指します。今後も、日本の製造現場に眠る知見を国産AIの基盤資産へと転換する取り組みを推進してまいります。

■ELEMENTS CLOUDについて
ELEMENTSグループが10年以上のAIサービス開発・提供で培ってきたセキュリティ・大規模学習・高速推論環境を構築するためのソフトウェア群によるクラウド環境構築及びデータセンター運営を行うサービスです。
Web:https://lp.elements-cloud.jp/
■株式会社ELEMENTSについて
「BEYOND SCIENCE FICTION」をグループミッションに掲げ、個人認証、個人情報管理、個人最適化の 3 つのソリューションを展開する会社です。金融犯罪や大量生産・大量廃棄などがもたらす社会課題の解決を目指しています。現在の主力サービスであるオンライン本人確認サービスは、金融や通信など幅広い業界で700社以上に導入されています。
所在地:東京都中央区日本橋本町3-8-3 日本橋ライフサイエンスビルディング3 5階
※2026年7月6日下記住所に本社移転
東京都中央区日本橋本町3-9-4 日本橋ライフサイエンスビルディング6 5階
代表者:代表取締役社長 長谷川 敬起
証券コード:東証グロース市場 5246
設立:2013年12月
事業内容:生体認証・画像解析・機械学習技術を活用した個人認証ソリューション、衣食住における個人最適化ソリューション、個人情報を管理するクラウドサービスの開発・提供
Webサイト: https://elementsinc.jp/
※本プレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。