95年、渋谷。時代に抗うように街を駆け抜けた、17歳の少年たちがいた――
株式会社KADOKAWAより早見和真氏の日本推理作家協会賞受賞第一作となる『95(キュウゴー)』を11月28日(土)に発売いたします。
★特設サイト本日オープン http://www.kadokawa.co.jp/sp/95/
本作は、2015年と1995年の渋谷を舞台に、『ぼくたちの家族』『イノセント・デイズ』の俊英が最大級の熱量で描き切った、“最強”青春エンタテインメント小説です。
著者の早見氏が「僕の小説家としての原体験は、1995年3月20日にありました。書かなきゃいけなかった作品です。」と語るように、95年は、阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件が発生し、日本に衝撃を与えた年です。さらに、90年代は、ミリオンセラーが連発し、カラオケボックスは常に満員。ポケベル、G-SHOCK、エアマックス、コギャル、ルーズソックス、アムラ―、たまごっち、プリクラ、など社会現象ともいえるたくさんのブームが誕生した時代でもありました。
記憶に強く残る時代を描いた物語だからこそ、一足早く本作のパイロット版をお読みくださった方々から、激賞の言葉や「友達に会いたくなる」「誰かと話したくなる」といった共感の嵐が押し寄せております。さらに本作のカバー写真は、20年以上にわたり渋谷の街を撮り続けている写真家、鈴木信彦氏の作品。およそ20年前のスクランブル交差点から見た渋谷です。現在の街との変化を思い浮かべながらお読みいただけると、更に楽しめると思います。
今年最大の話題作『95(キュウゴー)』、どうぞご期待ください!
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<発売前から激賞、共感の嵐!> ※一部抜粋してお届けします。
私たちが生きた「あの頃」、
絶望と欲望の真ん中で世界はいつも終わりそうに輝いていました。
今ではもう遠いおとぎ話のような、“刹那の瞬間”の物語。
――打矢麻理子さん(元「S cawaii!」編集者・78年生まれ)
真冬の渋谷の凍てつく寒さと、主人公たちの沸騰するような血肉の熱さ。
読みながら、思わず彼らと一緒に雄叫びをあげそうになりました。
――森義隆さん(映画監督『宇宙兄弟』『ひゃくはち』ほか・79年生まれ)
95年を駆け抜けた主人公たちに胸倉を掴まれたので今に向き合ってみたら、
驚くほどカッコ悪い大人になっていることに気付いて、涙が出てきた。
――永井拓郎さん(映画プロデューサー・77年生まれ)
読み進めながらなぜか胸のモヤモヤが取れなかったが、完読してその理由が分かった。
やっぱりあの頃と今も根底は何も変わってなく「人生花火打ち上げてなんぼ!」。
これからの人生になんとなく勇気が持てました。
――嘉茂太輔さん(バーテンダー・75年生まれ)
普通の男の子が、環境の変化とともに急速に大人になる話というのは、
青春小説の醍醐味そのもの。
それをさらにオウム事件と結びつけて、
とてもおもしろいなあと思いながらページをめくりました。
――速水健朗さん(『1995年』著者・ライター)
この物語は“彼ら”のものではなく“僕ら”のものだ。
読み返すたびに鳥肌が立つ。
桁はずれのパワーを持った本作は今年の、
というよりも平成を代表する一冊になるに違いない。
――内田剛さん(三省堂書店・営業企画室)
イタイほど懐かしくて、グッときた。
自分の青春と重ねながら、無我夢中で読みました。
――佐伯敦子さん(有隣堂・伊勢佐木町本店)
渋谷が本当にぎらつく輝きを放っていたあの頃、
悩める高校生たちの一瞬の光が、現在へ真っ直ぐに突き刺さる快作です。
――山本亮さん(大盛堂書店)
街が変われば人も変わる。そういう意味でこの物語に普遍性はない。
後悔したくないと精一杯生きた無様な彼らの後ろ姿が、少しでもいまの若者の糧となり、
生きていく勇気になってほしい。
――竹田勇生さん(紀伊國屋書店・西武渋谷店)
久しぶりに少年の自分に会った。
無茶して、無敵で、一瞬で駆け抜けた少年時代が、再び目の前に現れた。
この本を読んで、もう一度、あの頃に戻りませんか?
――成川真さん(BOOK PORT)
■本書の主な内容
あれから僕たちは、カッコいい大人になれただろうか。
95年、渋谷。
時代に抗うように街を駆け抜けた、17歳の少年たちがいた。
2015年の年末、37歳となった秋久のもとに母校の女子高生から連絡が届く。卒業制作のテーマとして「1995年」について調べているという。彼女と会った秋久は、自分の人生を変えたその年のことを語り始めた――。
95年3月20日、地下鉄サリン事件が起きた。平凡な高校生だった秋久は、人の死に直面し動揺するなか、縁のなかった4人の同級生から渋谷のカフェに突然呼び出される。強制的に仲間入りさせられた秋久は、彼らとセンター街を闊歩し、刺激的な毎日を過ごすようになる。世界が劇的に変わるのを実感していた。だがある日、リーダー的存在だった翔が何者かに襲撃される。秋久は復讐を誓い、真犯人を捜すため行動に出るが・・・・・・。
■著者紹介
早見和真(はやみ・かずまさ)
1977年、神奈川県生まれ。2008年、『ひゃくはち』で作家デビュー。
同作は映画化、コミック化されベストセラーとなる。
14年、『ぼくたちの家族』が映画化。15年、『イノセント・デイズ』が第68回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞した。他著に『スリーピング・ブッダ』『東京ドーン』『6 シックス』『ポンチョに夜明けの風はらませて』などがある。
■書誌情報
『95』(ルビ:キュウゴー)
著:早見和真/写真:鈴木信彦/発行:株式会社KADOKAWA
連載:「小説 野性時代」2013年5月号~2014年5月号
【単行本】
発売日:2015年11月28日(土) ※地域によって発売日が前後する場合があります。
定価:本体1,600円+税/頁数:304頁/体裁:四六判上製
【電子書籍】
配信予定日:2015年11月28日(土) ※ストアによって配信日が異なる場合があります。
希望小売価格:1,600円+税