浦霞醸造元、佐浦は、3月18日(月)より「純米吟醸 浦霞禅 復刻ラベル」を発売する。ただし、地域や店舗により発売日は異なる。「純米吟醸 浦霞禅 復刻ラベル」の希望小売価格は、2,640円(税込)。
「純米吟醸 浦霞禅 復刻ラベル」限定数量発売
「浦霞禅」は、市販吟醸タイプ商品のさきがけとして1973年の発売以来ユーザーに愛され50年を迎えた。50周年を記念して、発売当時の商品イメージを再現した「純米吟醸 浦霞禅 復刻ラベル」を限定数量にて発売する。
広島県産八反35号で醸した純米吟醸酒
「純米吟醸 浦霞禅 復刻ラベル」は、当時の味わいの再現にあたり、南部杜氏流の吟醸造りの技を用いて「浦霞禅」を誕生させた名誉杜氏、故・平野重一氏の酒質を現佐浦杜氏、赤間勲氏がイメージし、穏やかな酢酸イソアミル系の吟醸香が感じられるきれいな味わいの酒質を目指して製造した。原料米に発売当初に使用していた「広島県産八反35号」を使った、自家酵母で醸した純米吟醸酒だ。
製造責任者である赤間杜氏は、使用した原料米「広島県産八反35号」は初めて使用する原料米であり、溶けすぎにより酒質が重くならないように処理(洗米・浸漬)においては細心の注意を払わなければならなかったそうだ。
特に2023年は異常な暑さが続いたため高温障害を受けた影響も加味しなければならず、各工程において難しい判断をしなければならなかったという。2023年は11月でも暖かい日が多く、原料米の洗米作業での水温には気を使った。酒母や醪(掛米)の原料米については浸漬時間を十分にとりながら培った経験と知識で乗り切り、出来上がった蒸し米は、乾燥蒸気を当てて表面の余分な水分を飛ばした粘り気の少ない理想的な仕上がりとなった。醪の段階では理想とする酒質に近づけるために、品温経過を注意しながら綺麗でキレのある酒質となる時期を見極めて上槽。各工程で苦労を重ねながらも50年前の酒造りに想いを寄せて造られた純米吟醸酒に仕上がった。
赤間杜氏の言葉
赤間杜氏は、「50年前は、リンゴのような華やかな香りのある吟醸酒はなかった。南部流酒造りの技法により醸したお酒。穏やかなバナナの様な吟醸香ときれいで繊細なキレのある、バランスの良い酒質を目標にした。初めて使用する原料米で難しさがあったが、最後まで手を抜くことなく根気良く、理想のお酒を目指して作業にあたった蔵人たちに感謝したい」と語っている。
復刻デザインされたラベルとパッケージ
「純米吟醸 浦霞禅 復刻ラベル」は、50年前のパッケージデザインを再現しつつ、ラベルおよび化粧箱には森林認証紙を使用。また印刷には、植物油インキ(植物由来の非食用も含めた各種植物油を原料としたインク)を採用し、さらに化粧箱は現行商品よりサイズを小さくして紙の使用量を9%カットするなど、自然環境に配慮した仕様にした。
加えて、化粧箱天面に印字されている50周年ロゴは、禅画における画題の一つであり「欠けることのない無」を意味する「円相」をモチーフとしデザインしている。50年の歩み、そしてこれからもユーザーへ高品質の「浦霞禅」を届け続ける思いを表現。積み重ねた長い歴史と「浦霞禅」の変わらぬ美味しさについて紹介することを願っているという。
この機会に、「純米吟醸 浦霞禅 復刻ラベル」をチェックしてみては。
佐浦公式オンラインショップ:https://e-urakasumi.com
(角谷良平)