ネイティブPromQL、すぐに利用可能なKubernetesエージェンティック調査機能、DatadogやGrafanaからの自動移行を提供 ―― すでに多くのSREがログ管理を行っているプラットフォームで実現
Search AI企業のElasticsearch株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大谷 健、以下Elastic)は本日、すでにログ管理の分野で高く評価されているElasticの信頼できるプラットフォームと同じスケール、パフォーマンス、シンプルな運用環境をメトリックデータ分野にも提供する数々の新機能を発表しました。PrometheusとPromQLのネイティブサポート、設定不要で利用できるKubernetes の調査ワークフロー、DatadogやGrafanaからElasticsearchへの自動移行などの機能を備えたことで、Elasticはメトリックとログの両方をサポートする統合プラットフォームを実現しました。Elasticsearchの列指向メトリックエンジンを基盤にしているこのプラットフォームは、Prometheusよりも最大30倍の速さでメトリックのクエリを実行できるとともに最大2.5倍の効率でデータを格納することが可能で、カーディナリティの制限やカスタムメトリックのペナルティもありません。
メトリックを取り巻く環境は劇的に変化しました。Kubernetesやマイクロサービスでは、すでにオブザーバビリティ(可観測性)システムが対象とする時系列データが、これまでの数千から数百万へと拡大されています。現在はAIワークロードがこの拡大をさらに後押しする要因になっており、メトリックは単なるスケーラビリティの問題ではなく、戦略的なコストと信頼性の問題になっています。ほとんどのプラットフォームについて、このような拡大には大きなコストが伴います。プレミアムなベンダーではカーディナリティが高くなるのに伴いコストが増加し、低価格帯の代替ソリューションではメトリックとログが別々のバックエンドやクエリ言語に分散されてしまいます。その結果、コストを抑制するためにデータ収集が減らされるといったことも多く、インシデントが発生した際にエンジニアが状況を把握するために利用できるコンテキストが少なくなってしまいます。
Elastic Observabilityは単一のプラットフォームで両方の問題に対応し、OpenTelemetry、Prometheusネイティブ、アプリケーション定義のメトリックを、ログおよびトレースとともに完全な解像度で保存します。別途バックエンドは不要で、データ保持におけるトレードオフもありません。今回のリリースは、このプラットフォームを基盤にするメトリックエンジンとその上で動作する各種機能が対象となっています。
- ネイティブPromQLおよびPrometheus Remote Write:PromQLクエリをKibanaでネイティブ実行でき、PrometheusメトリックはRemote Write(リモート書き込み)を介して提供されるので、既存のダッシュボードやアラートルール、スクレイプ設定を変更する必要はありません。
- すぐに使い始められるKubernetesワークフローとコンテンツ:Kubernetesへのデータ取り込み時に起動する、すぐに使い始められるエージェンティックワークフロー、アラートテンプレート、機械学習(ML)異常検知ジョブ、また事前構築済みのダッシュボードを通じて、SREはアラートから根本原因の特定へと直接処理を進めていくことができます。SREチームは、インフラをゼロから構築する必要なしに、価値を引き出すことができます。
- エージェンティック調査:アラートが発報されると、ElasticはML異常検知を含むワークフローを使用して、すでに単一のバックエンドを共有しているメトリック、ログ、トレースを関連付けることで、何が変化したのか、その偏差の重大度はどれくらいなのかを、担当者へ通知が行われる前に明らかにします。Observability MCP AppとAgent Skillsは、Claude、Cursor、VS Code、またすべての MCP対応ツールに同じ調査機能を提供します。
- DatadogやGrafanaからの自動移行:Observability Migration Platformはダッシュボードやアラートルール、PromQLクエリをKibanaの同等のものへ自動変換するので、お客様はこれらを再構築する必要なしに、そのまま移行させることができます。
ElasticのObservability担当ジェネラルマネージャーであるバハ・アザーミ(Baha Azarmi)は、次のように述べています。「Elasticは、すでに多くのSREの皆様にとって大規模環境のログにおける信頼のプラットフォームとなっています。今回私たちはその優れたスケール、パフォーマンス、シンプルな運用環境をメトリックの分野にまで広げ、Prometheusの最大30倍高速なメトリッククエリ、Prometheusのネイティブサポート、またカーディナリティが高いメトリックについてより予測可能なコストモデルをお客様に提供します。すべてのシグナルを単一のバックエンドで扱い、単一のクエリ言語を使用し、さらにアラート通知が飛ぶ前に調査を開始できるため、SREの皆様は最も必要とするタイミングで完全なコンテキストを手にすることができます。しかも、保存するデータを制限せざるを得なくなるような高額なコストに悩まされることもありません」
Bass Pro Shops社のDevOps、SRE、クラウドエンジニアリング担当マネージャーであるジェフ・ビーグリー氏(Jeff Beagley)は、次のように述べています。「より多くのアプリケーションをKubernetesに移行させクラウドへの展開を拡大していく中でデータ量は急速に増加しており、より細かくカーディナリティの高いメトリックに対する社内のニーズも高まっています。Elasticの新しいメトリック機能のお陰で、このようなデータ量の増加に対応し、必要なインサイトを手にすることができるようになりました。また、これらの機能とOpenTelemetryのサポートによって、ますます複雑化しているアーキテクチャへの可視性を確保しながら、パフォーマンスの向上とコスト削減を実現することができます」
Eurowings Aviation社のサイバーセキュリティ&Elastic Platform担当リーダーであるイオシフ・トゥルナス氏(Iosif Tournas)は、次のように述べています。「Elasticsearchのメトリックパフォーマンスの向上、Prometheusのネイティブサポート、LogsDBおよびインシデント対応ワークフローのお陰で、社内チームのインシデント対応時間が短縮されたとともに、複数のシステム間を行き来する必要なしにすべてのシグナルに対してより統一されたビューを確立することができました。これらの新しいメトリック機能は、私たちがすでにElastic Observabilityで処理している、数百万を数える1分あたりのログイベントとAPMトレースを補い強化してくれるものです。この統一ビューにより、運用時のストレスが軽減されただけでなく、チーム間でサイロ化していた環境が解消され、さまざまな問題の検出と対応に要する時間が短縮されました」
提供について
列指向メトリックエンジン(TSDS)、ES|QLの時系列データのサポート、KibanaでのPromQLの実行、Prometheus Remote Writeによる取り込みは、すでに一般提供(GA)を開始しています。ダッシュボード、アラートテンプレート、SLO、ML異常検知ジョブなど、すぐに使い始められるKubernetesインフラストラクチャコンテンツも、すでに一般提供を開始しています。Observability MCP App、Agent Skills、Observability Migration Platformは、現在テクニカルプレビュー版を提供中です。すべての機能は、Elastic Cloud環境、サーバーレス環境、セルフマネージド環境に対応しています。Datadogはオンプレミス環境に対応しておらず、Grafanaは最も価値の高い機能をホスティング環境のみに限定していますが、Elasticはお客様のデータや運用上の要件に応じてお客様が求める場所でオブザーバビリティワークロードを実行できる柔軟性を提供します。
追加資料
以下のブログをご覧ください。
- Elasticsearch:ログ管理でクラス最高レベルの性能を実現し、今度はメトリクス管理でもクラス最高レベルへ
- Elasticsearchのカラムナーストア:最大160倍高速、ストレージ効率は最大6.6倍向上
- Elastic Observabilityのメトリクス料金体系に関するアップデート
- Elastic Observabilityドキュメント
- Elastic Observability Labs
※本リリースは、Elastic(本社:米国カリフォルニア州サンフランシスコ)が、2026年6月30日(現地時間)に発表した英文リリースに基づいて作成した日本語抄訳です。原文(全文)はこちらをご参照ください。
Elastic について
Elastic(NYSE: ESTC)は、Search AI企業として、検索技術での高度な専門知識と人工知能(AI)を統合し、あらゆるデータを「回答」「アクション」「成果」へと転換させます。ElasticのSearch AIプラットフォームは、検索、オブザーバビリティ(可観測性)、およびセキュリティのソリューションの基盤として機能し、Fortune 500企業の過半数を含む、数千社以上の企業に利用されています。詳細は、https://www.elastic.co/jp をご覧ください。
Elasticおよび関連するマークは、Elastic N.V.およびその子会社の商標または登録商標です。他のすべての会社名および製品名は、該当する所有者の商標である場合があります。
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