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布施の町に、赤い光がある。雑居ビルのすき間にぽつんと現れるその看板は、ちょっと強めの色合いなのに、不思議と町の景色になじんでいる。焼き鳥屋「かん八」は、昭和の終わりに生まれて、気づけば40年をとうに超えていた。 火の前に...
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「とりあえず、ばくてん行こか」って声が、布施の夜にはよく似合う。 地鶏と魚と、季節の野菜。きちんと選ばれ、きちんと手をかけられたものが、気取らずそこにある。割烹仕込みの腕前で、今日の一品を仕立ててくれるこの店には、ほどよ...
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布施のまちには、“それぞれの一番”がある。夜のネオンがゆらめく頃、ふらり吸い寄せられるように入った中華屋「ポパイ」。 湯気の向こうにいたのは、気取らない味と、それを支える人たちのあたたかさ。水餃子、レバにら、どーんと唐揚...
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大阪・布施。商店街のざわめきの中に、小さな韓国料理屋「漢拏(ハンラ)」がある。元は惣菜屋。今もママは、家の台所に立つみたいな気配で、鍋をかきまぜている。昼でも夜でも頼める定食。素朴な小鉢。キムチのおかわり。時々、娘さんと...
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銭湯の帰り道、牛乳じゃなくてコーヒーという選択肢があるまちが、ちょっと好きだ。 80年以上続く銭湯、第二寿湯の隣にある「第二寿湯 焙煎小屋」は、湯気の残る身体をそのまま連れて行ける場所。 扉を開けると、焙煎したての豆の匂...
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旅のおわりに、もうひとくちだけ大阪を味わいたくなる夜がある。観光地ではなく、暮らしの延長にあるような場所。 布施の「浪花昆布」は、そんな空気を纏った昆布佃煮の専門店。控えめで、まっすぐで、どこか懐かしい。その味と佇まいに...
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商店街の朝は、たいてい静かに始まる。布施のブーランドーリ1番街も例に漏れず、シャッターが上がる音と、パンの焼ける香りが目覚まし代わりになる。その香りをたどると、カフェ・ド・ルワンジュ。 カウンター越しの湯気、トーストに落...
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東大阪・布施の町に、78年(2025年現在)。 自家焙煎のコーヒー豆専門店「鶴屋」には、今日も静かな湯気が立っている。豆の焼ける匂い、焙煎機の響き、常連の一言二言。そのすべてが、日々を編んでいく生活のリズムだ。 そして、...
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布施といえば、赤ちょうちんやスナックのネオンが似合う。しかしその一角に、まるで別の物語が始まりそうな扉がある。 鳥居マークの入り口をくぐると、そこは「奇貨屋 白昼夢」。 昭和レトロとサブカルの香りが入り混じる、小さな異世...
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商店街のアーケードを抜けた先、ガラス越しにふわりと浮かぶ不思議な世界。ロンT、キャップ、マットまでもが“妖怪”というこの店、「ビリビリモンスター」は、派手なのにどこか品があって、ふざけているようで妙に奥ゆかしい。 こわい...
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駅から東へ、ゆっくり歩いて10分。住宅街の向こうに現れるのは、全国のサウナファンがこぞって訪れる“なにわ健康ランド 湯〜トピア”。 でもここは、ただの人気スパじゃない。肩書きより、気配で語りたくなる場所。 外気浴で聴こえ...
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焼き台から立ちのぼる煙に、ふっと木の香りが混じる。布施・本町通りの商店街の一角に、うなぎの持ち帰り専門店「もりや」はあります。 派手な看板も、大きな暖簾もない。ただ、折箱の中にまごころが詰まっている。焼きたての蒲焼き。ふ...
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布施の商店街を抜けた先、夜の空気がゆるむ頃にふっと灯る白い看板。「うどんすき」「細手麺」の文字が、なんだか妙に頼もしい。 はまぐりの潮、鶏のうまみ、花かつおの香り。そこに、自家製のうどんがふわりと溶けていく。この店を知っ...
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午前4時半。布施の町がまだ眠っているころ、白い湯気とともに、一日が静かに始まる。「さがのや豆腐店」は、夫婦ふたりで営まれる、まちの台所のような場所。 スーパーの棚に並ぶ豆腐とは、まるでちがう“手のぬくもり”がここにはある...
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本町通のアーケードを抜けた先、四条通りの入り口にぽつんと佇む「お茶の千宗」。ただの“お茶屋さん”じゃない。湯気といっしょに、声とぬくもりが立ちのぼる場所。 冷たい鳩麦茶も、あったかい宇治茶も、どれも“ちょっと寄ってこか”...