新型コロナウイルスの影響は、果樹園にも波及している。例年5月頃から賑わいをみせる各地の観光果樹園では、今年も順調においしい果物が育つ一方で、来園をおすすめできないという辛い状況になってしまった。また、首都圏などの百貨店の休業が相次ぎ、既に大量の野菜や果物が廃棄されている現実もあるという。
これを受け、山形県の王将果樹園では、くだものを『一番おいしい時期』に食べられる新たなフルーツ頒布会「ワケあり倶楽部」の申込を開始した。
フードロス削減に貢献
同園では、新型コロナウイルスの感染拡大により、5月開園予定だった「さくらんぼ狩り」をはじめ、年間約3万人が来園していた果物狩り予約のほとんどがキャンセルになってしまったという。今回、来園できない人たちに「旬の果物」を届けることで“まるで果樹園で好きな果物をたくさん摘むような体験”を提供しようと同頒布会が発案された。
同取り組みは果物の廃棄処分を減らすことにもつながり、フードロス問題の解消にも貢献する見込みだ。同園以外にも県内の生産者のワケあり果物をセットにする県内初の試みで、現在休業中の付近の温泉旅館などの従業員も労働力として参加するという。
6カ月間に7回食べ頃の果物が届く!
「ワケあり倶楽部」は、定額2万8567円(税・送料込)で、冬までの6カ月間で計7回、8種類の果物(総量42kg)が『一番おいしい時期』に届くというもの。
“ワケあり”の果物なので若干の傷があるなど見た目は悪いが、選果のコストを抑えることができるので通常品より2割~3割ほど安く提供される。2万8567円という価格には“2(フルーツ食べて) 8(やっつけろ!) 567(コロナ!)”というメッセージが込められているというから微笑ましい。
頒布内容は、第1回は6月中旬~7月中旬<さくらんぼ(約1kg)>、第2回は7月下旬~8月中旬<すいか(約5kg)>、第3回は8月中旬~9月上旬<桃(約5kg)>、
第4回は9月中旬~10月中旬<ぶどう(約1kg)>、
第5回は10月上旬~10月下旬<りんご&西洋なし(各約5kg)>、第7回は11月上旬~11月下旬<庄内柿&ラ・フランス(各約5kg)>、第8回は12月上旬~12月下旬<サンふじりんご(約10kg)>の8種類だ。
申し込みは、4月21日(火)~5月31日(日)の期間、公式ホームページにて受付中。
「ワケあり倶楽部」でフルーツ王国・山形の果物をたっぷり堪能して、フードロスに貢献しよう!