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【設備管理のリサイクル実態調査】関与者の66.9%が廃棄設備の資源価値を活用できず

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設備の「終わり方」を設計できている企業は3社に1社。ライフサイクルコスト(LCC)運用不在で、資源価値活用への道筋見えず

売れる予防保全をつくる設備メーカー特化型SaaS「LC-Cube(エルシーキューブ)」を提供するビズキューブ・コンサルティング株式会社は、製造業・建設・施設管理・物流・公共インフラなど、設備の廃棄・更新に関わる業務関係者300名を対象に「製造業・設備業界におけるリサイクルの実態調査」を実施しました。
■LC-Cube公式サイト掲載記事はこちら:https://lc-cube.com/tips/column/market-survey-2606

設備管理のリサイクル実態調査

2026年4月21日、政府は第4回「循環経済に関する関係閣僚会議」において 「循環経済行動計画」 を取りまとめ、2030年までに官民で約1兆円規模の投資 を行う方針を打ち出しました。今回の計画では、循環経済(サーキュラーエコノミー)が、もはや単なる「ごみを減らす」「リサイクルを進める」という環境対応の枠を超え、ESG・脱炭素と経済安全保障を接続する国家戦略として明確に位置づけられました。経団連も呼応する形で発信を強めており、味の素・トヨタ自動車・リコーなど、「循環」をビジネスモデルの根幹に組み込む企業も相次いでいます。

こうした背景のもと、設備のライフサイクルの「最終フェーズ」である廃棄・リサイクルが、実際に企業の現場でどのように扱われているのかを明らかにすることを目的として、本調査を実施しました。

調査概要

調査期間:2026年4月
調査方法:インターネットアンケート
調査対象:製造業・建設・不動産・施設管理・物流・倉庫・公共インフラ業に勤務する業務関係者
有効回答数:300名(うち、設備の廃棄・更新業務に関与している172名を分析対象としています)
調査実施:ビズキューブ・コンサルティング株式会社
※本リリースの数値は、調査結果の精度を担保するため、原則として「設備の廃棄・更新業務に関与している172名」をベースに集計しています。 関与していない層を含めると、業務実態と関係のない回答が含まれてしまうため、業務担当者の実態を正確に捉える目的で、関与者ベースを採用しています。

調査背景

2026年4月21日、政府は「循環経済行動計画」を取りまとめました。本計画では、2030年までに官民で約1兆円規模の投資が行われる方針が示され、重要鉱物・金属資源・プラスチック等の再生素材供給に関する定量目標も新たに設定されました。

今回の計画の最大の特徴は、循環経済への移行を国家戦略として明確に位置づけた点にあります。世界各国で重要鉱物及びリサイクル資源の輸出管理強化、国内資源確保、グローバル企業の再生材利用が進み、「循環資源の獲得競争」の時代に突入するなか、循環経済は環境保全にとどまらず、経済安全保障・産業競争力強化・地域活性化に向けたソリューションとして位置づけられました。

また、2026年4月には改正資源有効利用促進法も全面施行され、再生材の利用計画策定や環境配慮設計の評価が「製造事業者」(メーカー)に求められる枠組みも整備されています。製品ライフサイクルへの責任が「製造事業者」=メーカー側に明確に位置づけられる方向性が、制度・計画の両面から打ち出されたタイミングと言えます。

一方で、日本の製造業・設備業界においては、設備のライフサイクルのうち「導入」と「メンテナンス」の領域については一定の議論が進む一方、「廃棄・リサイクル」のフェーズは「終わったもの」「コスト処理」として扱われ、サービス化・付加価値化の議論が十分に進んでいないのが実態です。
本調査では、製造業・建設・施設管理・物流・公共インフラなど、設備の廃棄・更新に関わる業務関係者を対象に、設備の廃棄・リサイクルの実態と意識を明らかにすることを目的としました。

調査結果詳細


設備リサイクルの実施状況 - 設備・機械を廃棄・更新する際、廃棄物のリサイクル(素材・部品の資源化)を実施していますか?

リサイクルの現状 ── 関与者の78.5%は実施しているが、買取・資源還元の活用は道半ば
「設備・機械を廃棄・更新する際、廃棄物のリサイクル(素材・部品の資源化)を実施していますか?」と尋ねたところ、関与者ベース(n=172)で「積極的に実施している」が29.1%、「一部実施している(条件次第)」が49.4%となり、合わせて78.5%が何らかの形でリサイクルに取り組んでいるという結果になりました。

ただし、「積極的に実施」は3割弱にとどまり、「ほとんど実施していない」「まったく実施していない」と回答した関与者も合計17.4%存在します。組織的・継続的にリサイクルへ取り組めている企業はごく一部であり、多くは「条件次第」「ケースバイケース」の対応にとどまる状況がうかがえます。

加えて、リサイクル業者から素材・部品の「買取」や「資源還元」を受けた経験について尋ねたところ、「定期的に受けている」が41.3%、「過去に一度はある」が37.2%。一方で、5.8%は「そのようなサービスがあること自体、知らなかった」と回答しました。実際に業務に関与している現場担当者のなかにも、廃棄設備の資源化サービスの存在自体を認識していない層が一定数いることがわかります。


設備廃棄手続きの主導者 - 設備廃棄の手続きは、主に誰が主導していますか?

廃棄プロセスは誰が主導しているのか ─「自社主導」34.9%、6割超が他者任せ・場当たり対応
設備廃棄の手続きを誰が主導しているかを尋ねたところ、「自社(設備管理担当)が主導し、業者を選定している」と回答した関与者は34.9%にとどまりました。残る65.1%は「設備メーカー・販売会社に一任している」(34.3%)、「リース会社や管理会社が対応している」(18.6%)、「特に決まっておらず、都度対応している」(12.2%)と回答しています。

廃棄にかかるコスト(処理費・運搬費など)の負担についても、「自社が全額負担している」が39.0%、「設備メーカー・販売会社が負担している」が27.9%、「費用を折半・交渉して決めている」が25.0%と分かれる中、「コスト負担の実態を把握していない」と回答した関与者が8.1%存在しました。実際に関与している担当者のなかにも、自社が廃棄にどれだけ払っているかを把握できていない層がいることを示しています。

さらに、設備の導入・メンテナンス計画時に将来の「廃棄・リサイクル計画」までを検討しているかを尋ねたところ、「導入・計画時から廃棄・リサイクルまで一貫して検討している」と答えた関与者は34.9%。残りの65.1%は「具体的な計画や予算までは立てていない」「その時が来てから検討」「わからない・把握していない」と回答しており、設備の「終わり方」を最初から設計できている企業は3社に1社にとどまります。

廃棄の主導も、コストの把握も、計画段階での検討も──設備の最終フェーズに対する自社のオーナーシップが、関与者層でさえ確立しきれていない実態が浮かび上がりました。


廃棄設備の「資源価値」への意識 - 廃棄する設備・機械に「資源としての価値(鉄くず・金属・部品の売却価値など)」があることを意識したことはありますか?

資源価値の意識ギャップ ── 66.9%が「活用できていない」、メーカー側とユーザー側で22.4ポイントの差
廃棄する設備・機械に「資源としての価値(鉄くず・金属・部品の売却価値など)」があることを意識したことがあるかを尋ねたところ、関与者ベースで「十分意識しており、実際に活用している」と答えたのは33.1%。「意識はしているが、活用できていない」が49.4%、「あまり意識したことがなかった」が14.0%、「まったく意識したことがなかった」が3.5%と続き、残る66.9%は何らかの形で活用できていないという結果になりました。
注目すべきは、立場別に見たときの差です。

[表1: https://prtimes.jp/data/corp/165102/table/16_1_d0d833ec8ee765c90ac9b68668de7791.jpg?v=202606080845 ]

設備・機械を「作って売る側」であるメーカーでは、過半数が資源価値を意識し活用しているのに対し、設備を「使う側」のユーザーでは3割を切る水準にとどまっています。22.4ポイントというこの差は、業界内で「資源価値への意識」が偏在していることを示しています。
改正資源有効利用促進法の認知度においても同様の傾向が確認できます。法を「内容まで詳しく知っている」「ある程度知っている」と回答した関与者は全体で69.2%でしたが、規模別に見ると、大企業(1,001名以上)の関与者では71.1%が認知している一方、中小企業(100名未満)の関与者では58.7%にとどまり、「まったく知らない」は19.6%(大企業は2.6%)に達しました。
法・規制への対応も、資源価値への気づきも、業界の上流(メーカー・大企業)には届きつつある一方、下流(ユーザー・中小企業)にはまだ波及しきれていない構造が見えてきます。


今後のリサイクル対応強化意向 - 今後、設備廃棄時のリサイクル対応を強化したいと思いますか?

リサイクル推進への意向と障壁 ─ 73.8%が「強化したい」、動機の過半は「経済合理性」
今後、設備廃棄時のリサイクル対応を強化したいかを尋ねたところ、関与者ベースで「積極的に強化したい」が23.3%、「できれば強化したい」が50.6%と、合計73.8%が強化意向を示しました。

さらに、強化意向のある関与者(n=127)にその理由を尋ねたところ、最多は「コスト削減・資源価値の活用のため」(52.8%)。次いで「CO2削減・環境目標の達成のため」22.0%、「法改正・規制対応のため」18.1%、「取引先や顧客からの要望・期待があるため」4.7%、「企業イメージ・ブランド向上のため」2.4%と続きました。

リサイクル対応を強化したい理由 - 強化したい・できれば強化したい理由をお選びください。(複数選択)

強化動機のトップが「経済合理性」であり、「環境貢献」や「法対応」を大きく引き離している点は、設備リサイクルの位置づけが「コストセンター」から「バリューセンター」へと変わりつつある転換点にあることを示唆しています。

設備リサイクル推進の障壁 - 設備のリサイクルを推進するにあたり、最も大きな障壁は何だと思いますか?

一方で、リサイクル推進の障壁を尋ねた設問(複数回答)では、関与者全体(メーカー側・ユーザー側を含む172名ベース)で「コスト・費用負担の問題」が71.5%で最多。「対応できる業者・パートナーが少ない」69.8%、「社内体制・人手不足」67.4%、「情報・知識不足」48.8%と続きます。コスト・パートナー不足・社内体制の3点がいずれも7割前後の高水準で並ぶ「三重苦」の構造が、関与者層でも明確に確認されました。

意向はあるのに、進められない。経済合理性は見えているのに、構造的な障壁に阻まれている──ここに、現場の本質的な課題が現れています。


設備リサイクル全工程の管理主体の明確さ - 設備のライフサイクル(導入から廃棄・リサイクルまで)において、全工程を包括的に管理・サポートする主体(メーカーやベンダーなど)が明確だと感じますか?

ライフサイクル管理の責任主体 ─「明確と言えない」が40.7%、メーカーが先行しても業界全体には届かず
「設備のライフサイクル(導入から廃棄・リサイクルまで)において、全工程を包括的に管理・サポートする主体(メーカーやベンダーなど)が明確だと感じますか?」と尋ねたところ、関与者ベースで「明確である」が15.7%、「どちらかといえば明確である」が43.6%。一方で、「どちらかといえば明確でない」「明確でない」「わからない」を合わせた『明確と言えない』派は40.7%に達しました。
ここでも立場別の差が現れます。
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/165102/table/16_2_4adc6879f6bcf6ee4b9db65d3c1529cc.jpg?v=202606080845 ]
メーカー側のほうがやや「明確」と感じている割合は高いものの、それでも3社に1社は管理主体が不明確だと回答しており、業界全体として「設備の導入から廃棄・リサイクルまでを一貫して担う責任主体」が確立されていない構造的課題が浮かび上がりました。

調査結果を受けての考察

今回の調査で見えてきたのは、業界内で「意識のグラデーション」と「構造的な責任の不在」が同時に存在しているという事実です。
(1)メーカー側で意識は先行、しかし業界の「売って終わり」構造は変わらない
設備・機械を「作って売る側」のメーカーでは、資源価値の意識・活用(51.2%)、法認知(74.4%)、リサイクル実施(83.7%)といずれもユーザー側より高い水準にあります。法改正による「再生材利用計画」「環境配慮設計」がメーカーへの責任として位置づけられたことを背景に、メーカー側は確実に動き出していると言えます。

しかしながら、廃棄手続きを自社主導している関与者(メーカー・ユーザー合算)は34.9%にとどまり、ライフサイクル管理主体を「明確と言えない」関与者は40.7%。メーカー個社の意識が高まっても、それが「設備を売って終わり」という業界慣習に阻まれ、ユーザー(設備管理者)側へのサポートやライフサイクル全体への波及につながっていないのが現状です。

メーカー側が意識を持ち、ユーザー側を含めた現場の73.8%が「強化したい」と答えていても、業界全体の構造そのものが変わらなければ、廃棄・リサイクルは依然として「コスト処理の場当たり対応」のまま固定化されてしまいます。
(2)ライフサイクルコスト(LCC)運用の不在
設備の導入から廃棄・リサイクルまでを通したコスト=ライフサイクルコスト(LCC)を、計画段階から一貫して検討できている関与者は34.9%にとどまります。残る65.1%は具体的な計画・予算を持たず、「その時が来てから」「わからない」という状態です。

LCCを運用するには、設備の素材構成・部品情報・稼働履歴・保全記録・廃棄想定コストといったデータが、導入から廃棄まで一貫して引き継がれる必要があります。しかし、メーカーがこの伴走を提供しなければ、購入したユーザー側だけでLCCを管理することは現実的に難しい──ここに、メーカー支援の不在という構造的問題が表れています。
(3)「進めたいのに進められない」5つの要因
関与者の73.8%が「強化したい」と答えているにもかかわらず、リサイクル推進が進まない背景には、相互に絡み合う5つの要因が存在します。
- 意識の偏在:メーカー側で意識が高まっても、ユーザー側に届ききっていない(資源価値の活用:メーカー51.2% vs ユーザー28.8%)
- 知識・情報の不足:法認知でも、中小企業の19.6%が「まったく知らない」状態
- 社内体制の不在:リサイクル推進の障壁トップ3に「社内体制・人手不足」(67.4%)が入る
- 手続き・パートナー選定の煩雑さ:「対応できる業者・パートナーが少ない」が69.8%。リサイクル業者の選定基準やラベリングが整備されていない
- コスト負担:「コスト・費用負担の問題」が71.5%と最大の障壁

これらは、一企業の努力だけでは解消困難な、業界全体の構造的課題です。

LC-Cubeが考える、これからの設備サービスの在り方

これまでの設備業界では、「売る人」「点検する人」「廃棄する人」がそれぞれ分断され、顧客の設備資産を一貫して見守る主体が不在のままでした。本調査で明らかになった通り、メーカー側では資源価値や法対応への意識が高まりつつあります。しかし、業界の構造が「売って終わり」のままでは、その意識はライフサイクル全体に波及しません。

私たちが提唱しているのは、設備の「所有」から「サービス利用」への転換です。設備をモノとして売り切るのではなく、設備のライフサイクル全体──導入から保全、長期修繕、そして廃棄・リサイクルまで──をひとつのサービスとして提供する。これにより、メーカーは顧客資産に対して継続的に責任を持ち、リユース(長寿命化)→リペア(メンテナンス)→リサイクル(回収・資源還元)という循環全体を主導することが可能になります。

LC-Cubeは、こうした転換を支えるSaaSプラットフォームです。設備の素材構成・部品情報・保全履歴をデータとして蓄積し、適切なタイミングで適切なメンテナンス・修繕・更新・廃棄の意思決定を支援します。

さらに今後は、稼働データの統合や、廃棄・リサイクルフェーズにおける最適なリサイクルパートナーとの接続、資源還元の経済価値を顧客に提示する仕組みの構築を計画しており、現在パートナー企業との協議を進めています。「売って終わり」から「ライフサイクル全体に責任を持つ」へ。改正資源有効利用促進法と資源安全保障の追い風が吹くいま、設備業界の商流は確かに変わり始めています。

今後の展望

改正資源有効利用促進法の施行、資源安全保障への関心の高まり、そして設備業界における人手不足──これら3つの潮流が重なる2026年は、設備のライフサイクル管理が「コストセンター」から「バリューセンター」へと位置づけを変える転換点となります。

ビズキューブ・コンサルティング株式会社は、売れる予防保全をつくる設備メーカー特化型SaaS「LC-Cube」を通じて、設備ライフサイクル全体の見える化と一貫管理を支援してまいります。今後も業界の実態調査を継続的に行い、エビデンスに基づく課題提起と解決提案を続けてまいります。

サーキュラーエコノミー時代のビジネスチャンスを解説するYouTubeチャンネル「GXビズ」


YouTubeチャンネル「GXビズ /サーキュラーエコノミー時代のビジネスチャンス LC-Cube公式」

LC-Cubeでは、本調査で明らかになったような設備業界の構造的課題や、サーキュラーエコノミー時代に求められる新しいビジネスモデルについて、YouTubeチャンネル「GXビズ /サーキュラーエコノミー時代のビジネスチャンス LC-Cube公式」で発信しています。

改正資源有効利用促進法、シェアリングエコノミー、サブスクリプション型ビジネス、製造業の循環経済対応など、環境変化をビジネスチャンスとして捉えるための実践的な情報を解説しています。設備の廃棄・リサイクルだけでなく、リユース・リファービッシュを含めたサーキュラーエコノミー全体の動向にご関心のある方は、ぜひご覧ください。

【GXビズ チャンネルURL】https://www.youtube.com/@cebc2025_ch
YouTube「GXビズ」を見る

会社概要

- 会社名:ビズキューブ・コンサルティング株式会社
- 所在地:〒160-0023 東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビル18F

本件に関するお問い合わせ

お問い合わせフォーム:https://willap.jp/p/dcube/lc_cube/
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